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みぃ⌒🍣
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真夜中。
リビングの明かりは消え、窓から差し込む白い月明かりだけが部屋を照らしていた。
双極性障害の「躁」のフェーズの真っ只中にいるほとけは、眠気など微塵もなく、脳が高速で回転し、世界が眩しすぎて、足元がフワフワと浮いているような感覚だった。
「ねぇ!! 聞いてよいふくん!」
リビングのソファで毛布を被ってぼんやりと窓の外を見ていたいふは、静かに振り返った。
統合失調症の療養中で、頭の中が少しざわつく夜だったが、ほとけの熱に当てられても嫌な顔ひとつしない。
それが、彼の良いところでもあった。
「……うん、すごいな、ほとけ。頭の中でいろんな音が聞こえて、忙しそうやね」
「そう! すっごい忙しいの! でも、このままじゃ僕、空まで飛んでいっちゃいそうなの…」
ほとけの手が、わずかに震え始めた。
躁の裏側にある「制御できない怖さ」に気づき始めた瞬間。
いふは立ち上がり、ほとけの肩にそっと毛布をかけた。
いふは自身の幻聴や世界の歪みに耐えながら生きてきたからこそ、人の心の激しい揺れに敏感だった。
「飛んでいかんように、ここでしっかり地球の重力感じときーや。お茶、飲む?」
「…うん。ありがとう、いふくん。」
ほとけはいふの袖を子供みたいにギュッと掴み、激しい思考が治まってきたようだ。
数時間後には猛烈な疲労がやってくるだろう。
それでも今は、いふの静かな存在が、暴走しそうなほとけをこの世界に繋ぎ止めていた。