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収録が終わって、外はすっかり夜。
秋の空気が少し肌寒い。
宮野真守:「うっちー、今日帰りどうするの?電車?」
内山昂輝:「……はい、いつも通り」
宮野真守:「じゃあさ、途中まで一緒に歩こうよ。俺も電車だからさ」
あくまで自然に、軽いノリで言う宮野。
でも、なぜかその言葉に内山の心は、ちょっとだけ跳ねた。
並んで歩く夜道。
信号待ちで止まったとき、宮野がちらりと横を見た。
宮野真守:「なんかさ、最近のうっちー……」
内山昂輝:「えっ……?」
宮野真守:「誰かに恋してる顔してる」
内山昂輝:「ぶっ……な、な、何言ってるんですか急に!」
宮野真守:「あはは、当たってるでしょ?図星?」
内山昂輝:「……ち、違うし。……多分……」
嘘はついてない。
でも、本当のことも言ってない。
内山は自分でも、自分の気持ちがまだ分からない。
宮野真守:「……じゃあさ。分かるまで、俺がそばにいてもいい?」
内山昂輝:「……え?」
宮野真守:「本当はさ、最近、ずっと見てたんだよ。何考えてるのか分かんない顔して、ちょっと不器用で、でも笑ったときの顔がめちゃくちゃ優しいの。……ずるいよね?」
風が吹いて、内山の髪が揺れる。
宮野が、そっと手を伸ばして、前髪を整える。
宮野真守:「誰かに取られる前に、俺もちゃんとアピールしとかなきゃ」
そう言って、宮野はにこっと笑う。
内山昂輝(心の声)
(……ズルいよ、そんなの。優しくされたら、安心して、また……分からなくなる)
でも、嫌じゃなかった。
温かくて、心地よくて――自由とはまた違う、包まれる感じ。
シーン終了
内山の心は揺れる。
「好きって、どういうこと?」
「誰かを選ぶって、どういうこと?」
そして――
それを遠くから見ていた入野自由は、何を思う?
選んでください!