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マルガム)何のようだ小娘
萌永)…
お久しぶりです
皆さんお元気ですか?
だいぶ寒さが落ち着いてきましたね
私は冷え性なので寒さが落ち着いてくれて嬉しいです
オリキャラのストーリーです
萌華…5歳
部屋
萌華 んぅ…あさ…?
いつも起きる時のお部屋は真っ暗
萌華はこうせんかびんしょー?(光アレルギーとも呼ばれている)っていう病気なんだって
ママが前に言ってたの
だから光をお部屋に入れないカーテンが窓に着いてるの
太陽の光が当たると赤くなっちゃうんだって
でもずっと外に出てないからよくわかんない
だからねお外に出してくれない太陽が萌華は嫌い
太陽がなかったら萌華はみんなと一緒なのに
本当はしっかり肌を隠したらお外にちょっとは出ていいみたいなんだけど
萌華がお外に出るとみんな萌華の敵で
誰も守ってくれなくて
石を投げられて
前は帽子とか取られちゃった
大人の人は萌華を冷たい目で見るの
何も言わずただ見てる
全部全部怖くて
ママとパパが沢山悪口言われちゃって
萌華をお外に出してくれなくなった
ママは悪く言われるのに耐えられなくなっちゃって
死んじゃった
自殺って言ってた
だから萌華は人殺しって呼ばれてるの
パパはお家にいるけど
もうずっとお話してない
真っ暗な部屋にひとりぼっち
もう慣れちゃったけど
やっぱりちょっとだけ寂しくて
お外の話し声が羨ましくて
今日も布団にもぐって耳を塞ぐ
ご飯とかはパパが用意してくれる
いつも変わらない
小さなパンが1つとコップにお水が入ってる
それがおぼんに乗って部屋の前に置いてあるの
お風呂は3日に1回だけ
前は毎日入ってたけど
お水がもったいないって言われた
お洋服は週に一回変えるだけ
お部屋には紙とペンだけがある
絵を描いてたけど
もう飽きちゃって
つまんない
なんで生きてるんだろう
でも死ぬことも出来なくて
自分も太陽も
全部全部大っ嫌い
そう思ってた
あの日までは
萌華 また朝がきちゃった
今日も生きてる
やだな…
萌華 あ…今日雨だ
ちょっとだけ嬉しくなった
萌華は雨が好き
太陽を隠してくれるから
コンコンッ
そう思っていたら窓をノックされた
萌華 ビクッ!?だ…だれ…?
またいじめられる?
でも出なかったらもっと酷いことされるかも…
カーテンを少し開ける
男の子 あっ!本当にいた!
萌華 だれ…?
そこには見たことない男の子が立っていた
男の子 初めまして!僕ここに引っ越してきたんだ!
萌華 は…はじめまして
少しだけ窓を開ける
男の子 ここに同い年の女の子がいるって聞いて
お話したかったんだ!
萌華 おはなし…?
男の子はすごくニコニコでお話してくる
萌華はあんまり人とお喋りしたことないから
たどたどしい話し方しか出来ない
それに比べて男の子はハキハキしてて
比べるだけで苦しくなった
男の子 なんか光に当たっちゃダメなんだっけ?
ママに聞いたんだけど…
萌華 うん…だからお外出れない…
男の子 そうなんだじゃあこれからはお手紙渡す!
萌華 これから…?
男の子 うん!だって沢山お話したしもうお友達
でしょ?
萌華 お友達…?
男の子 うん!ニパッ
萌華 お手紙くれるの?
男の子 そしたら晴れでもお話できるでしょ?
雨の日はこうやってお話しよ!
萌華 なんで…?
男の子 何が?
萌華 なんで萌華とお話してくれるの?
男の子 さっきもいったじゃん!お友達だから!
あっ!僕そろそろ行かなきゃ!また明日!
男の子が走っていく
萌華 お友達…
心が暖かい
優しい感じがしてふわふわした気持ち
あの笑顔は
なんだろう…
太陽みたいだった
大嫌いなはずなのに
彼だけは嫌な感じがしなかった
その後毎日お話した
晴れの日はお手紙が窓の隙間に刺さってて
それを夜読んでお返事をして
その時間はすごくすごく幸せだった
時間が過ぎるのはあっという間で
彼と話し始めて半年がたった
男の子 やっほ!久しぶりに雨だね
その日の彼はやけにぎこちなくて
笑っているのにどこか雲がかってて
いつものような太陽を連想させる笑顔ではなかった
そしていつもと違うのは笑顔だけではなかった
顔や腕に沢山の怪我やアザがあった
萌華 その怪我…どうしたの!?
男の子 実は…この前転けちゃって
ついてないよな…ほんと…
そういう彼の顔はどこか辛そうだった
でも深くは聞けなくて
彼の言葉を信じた
いや信じたかった
それから数日が経った
相変わらず晴れが続き彼の顔は見れなかったが
毎日手紙を送り合う日々が続いていた
幸せだった
でも幸せはずっとは続かなくて…
雨の日また窓がノックされた
今日も来てくれたんだとニコニコした気持ちで
窓を開けた
でもそこに居たのは
いつもの男の子ではなく
大人の女の人と男の人だった
2人は泣いていて
黒い服を着てた
胸がドキドキして
嫌な予感がしてしまった
そしてそれは
当たってしまった
怖くて
言われた単語が頭をぐるぐるまわった
自殺した
いじめられていた
萌華と話していたから
この3つが頭を回って
震えが止まらなくなった
彼は土砂降りの雨の中
屋上から飛び降り自殺した
理由はいじめ
あるクラスメイトに私と話してるところを見られ
萌華のことをよく思ってなかった人たちや
男の子の事を好きな子が萌華の家に来たらしい
手に石や刃物を持って
それを見つけた男の子は私を庇って
いじめられていた
それに耐えかねて男の子は自殺をはかった
たったの5歳なのに
そう聞かされ頭は真っ白だった
萌華のせいでまた人が死んだ
また人を殺してしまった
話してくれた2人は男の子の両親だった
泣きながら
萌華を責めることなく
むしろお友達になってくれてありがとうなんて感謝されて
すごく苦しくなった
沢山謝った
謝っても帰ってこない
分かってるのに
話に区切りがつき2人は帰って行った
もう目に光はなかった
彼がどれほど重要だったか
今になって思い知らされた
声をあげて泣いて
苦しくて
息もできなくて
でも泣いた
なんで死んでないんだろう
萌華が死ねばいいのに
太陽も雨も全部全部大っ嫌い
消えてしまえばいいのに
そう思ったら足は勝手に外へと向かっていた
土砂降りの中わけも分からず走った
どこに向かってるかも分からず
裸足のまま
ただがむしゃらに走った
息が苦しくても
足が痛くても
涙と雨で前が見えなくても
ただ走った
会いたかった
また明日と言って笑ってくれる君を探した
叫んだって
走ったって
彼は見つからなくて
気づいたら海にいた
無意識に惹き付けられ
海に足を入れていた
海なんて初めて見た
彼に話を聞いたことがあった
確か広くて冷たいけど綺麗だって
その通りだと初めて思った
そして思った
萌華 死ぬならここがいいな
足を海の奥へと歩き進めた
そして
そっと目を閉じた