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天樹
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『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜2nd season
第2章 『賭けの場で起きた密会』
〜マフィアのボスを捕まえろ〜
第1話 口調の練習
『では、主様。もう一度最初からお願いします。』
『え、えぇ…。ごほんっ。貴方もこの世界に住んでいるのなら、筋の通し方はお分かりですよね?』
私はルカスに歩み寄り、ネクタイを掴む。
『デビルズファミリーに楯突いた罪は重い。その命を持って……償え。』
『カット!いや〜様になってるな、主様。』
『うぅ、恥ずかしい…ルカス、大丈夫だったかしら。苦しくなかった?』
『はい、私は大丈夫ですよ。新鮮な主様が見れてとても嬉しいです。』
『なんでまたマフィアの役なんて…。』
遡ること数日前。
グロバナー家 本邸
『実は折り入って君に頼みがあるんだ。』
『私にですか?』
『あぁ。君の演技力を見込んでの依頼だ。マフィアとしてスリックの街に行って欲しい。』
『スリックって…。』
『あぁ。前に依頼で頼んだ所だ。実はスリックの街で新たにマフィアのファミリーが創立されたらしい。』
『でも、大体のマフィアはナック君が壊滅させたはずでは…。』
『あぁ。それとは無関係で新たにマフィアが作られたと報告があった。裏社会でどうやら法に触れる取引が横行しているらしい。夜に行われるその裏カジノでカモを見つけては密会に誘い出し、不当なギャンブルで金を巻き上げ、それを上納金として収めているらしい。』
『不当なギャンブル…つまりイカサマをして勝ち続けてると。』
『そうだ。このまま彼らの事業が広まれば中央の大地にもその毒牙が舞い降りるかもしれない。そうなる前に君達に止めて欲しい。』
『なるほど…分かりました。フィンレイ様。その依頼、お受けします。』
『あぁ。よろしく頼むよ。あ、そうだ。ホントなら呼びたくなかったが強力な助っ人も用意しておいた。』
『助っ人…?』
『麻里衣さんお久しぶり!あの時以来ね!』
『ぜ、ゼラシア様…!?』
『フィンレイ君に頼まれたのよ。麻里衣さんをサポートするようにって。』
『フィンレイ様が…。』
『お姉ちゃんスリックの街に行くの?お姉ちゃんがマフィアか…まぁ似合ってたからいいけど…私も一緒に行きたかったな…。』
『百合菜は今回はお留守番よ。貴方を危険な目に合わせる訳には行かないわ。』
『はぁい。』
百合菜はぷくっと頬を膨らませる。
『それにしても演技が上手いわね。』
『ありがとうございます。これなら怪しまれないと思いますか?』
『えぇ。凄く悪い顔をしてましたわ。』
(それは褒め言葉かな…?)
『それで今回は誰が同行するのかしら。人数は少数の方がいいと思うわ。後々目立つと大変だから…。』
『そうですね…主様は誰が適任だと思いますか?』
『そうね…。…決めたわ。今回同行するのは――。』
スリックの街に行く当日
『お姉ちゃん凄く可愛い!いや、綺麗!』
『威厳を見せるために黒いドレスをフルーレが作ってくれたの。似合ってたみたいで良かったわ。』
他のみんなも黒で統一され、デビルズファミリーという名にふさわしい服装になった。
今回同行するのはアモン、ルカス、ハナマル、シロの4人。他のみんなは屋敷で待つことに。
『ムー。今日は私の飼い猫として街に行くから私達しかいない時は猫ちゃんになりきるのよ。』
『はい!じゃなくて、にゃー!』
『いい子ね。じゃあ、百合菜、屋敷をよろしくね。他のみんなも。行ってきます。』
『お気を付けて、主様。』
みんなから見送られ私達は馬車でスリックの街へ向かった。
一方その頃――
スリックの街 マフィアのアジト
『なに?デビルズファミリーの奴らがスリックの街に来るだと?』
『はい。間違いありません。』
『デビルズファミリーの奴らに……俺達ゾディア家のもてなしをしてやるか…。お前ら、楽しみにしておけよ。』
馬車の中
『主様どうしてこの人選なんすか?』
『ん?それはね…アモンはずる賢いし頭の回転も早いから、ルカスは頭がいいからいざとなればカジノで助かるかなって、ハナマルはギャンブル得意だし、シロは顔が怖いから威厳があゆし。』
『なるほど…。流石ですね主様。ところで、その衣装とても似合ってますね。黒が似合いますね主様は。思わず見惚れてしまいます。』
『あ、ありがとう…。でも少し恥ずかしいわね…。』
『自信もっていいんだぞ、すげー似合ってる。』
ハナマルは私の肩に触れる。
『麻里衣さんは執事のみんなにモテるのね。』
『そ、そんなこと…。』
『謙遜しなくていいわ。もしかして貴方達麻里衣さんのことを主様としてではなく…。』
『ふふっ♪想像にお任せします。』
『ふん……。』
『もう少しで着くみたい、改めて資料を確認しましょう。今回裏カジノで不当なギャンブルをしてお金を儲けてるのはゾディア家という悪質なファミリーよ。ゾディア家のファミリーの長はグレア・ビニック。頭の回転が早い男で
ずる賢い奴らしいわ。明らかにイカサマをしてるのに誰もそれを見抜けないのよ。人を騙してお金を取るなんて許せないわ。』
『えぇ。その通りですね…。』
『借金まみれにして相手の臓器が無くなるまで取り立てるらしいわ。』
『それって、臓器売買…?』
『不当なギャンブルだけでなく…人の命を弄ぶなんて…。』
ギリッと歯を噛み締める。
『必ず私達でそのマフィアを壊滅させましょう。』
『はい、主様。』
スリックの街 夜。
『ここからはボスと呼ばせて頂きますね。』
『えぇ。では行きましょう。』
カジノが行われているというホテルに向かう。
入口のところで支配人らしき人に声を掛けられる。
『失礼、貴方方は…』
『デビルズファミリーのものだ。うちのボスは賭け事が大好きでね。ここのホテルの会場でやってるカジノをしたいそうだ。儲けたお金で新しい事業を開拓したいんだ。入れてくれるよな?』
『確認します。』
支配人が中に入り、何やら誰かと話し込んでいる。
『お待たせしました。どうぞ。』
中に入り、ホテルにチェックインする。
ホテルの一室
『従業員は普通の人ね…このホテル自体は普通みたいね。買い取られてるのはこのホテルの会場のホールか…。』
『そのようです。主様、どうしますか?少しお休みになられてからホールへ向かいますか?それとも…。』
『そうね……。もう行くわ。一刻も早くここから出たいもの。』
私はドレスの裾をつかみホールへ向かう。
『払えないなら…お前の中にあるものでも売って払ってもらおうか?』
『そ、それだけは…っ!!』
『お前ら、連れてけ。』
『嫌だ!!離してくれ、いやだぁぁぁぁ!!』
『グレア様。デビルズファミリーが来ました。』
『ようやくか。さて、行くか。お手並み拝見だな。』
次回
第2話 試される