魔法使い
朝がまた始まった
夜がずっとあったらいいのに…そうずっと思ってる
とりあえずカーテンを開けて日の光を浴びよう………?
「カーテンが開かない…?」
思わず口に出してしまった、しかしこの世界の全員驚くだろう…きっと!
起き上がってカーテンを見てみる
光がないのでよく見えない…
が、きっと石のようだ…どうなっているのだろう?
誰かが置き換えた?
いや、そんなはずはない、家には入ってきたらベルが鳴る、まるで居酒屋のようなシステムがあるから人が来た瞬間わかるだろう。
「なら……」
魔法だ、前そんな本を見た、「大いなる大賢者の方はどんな魔法だって使うことができる」と
賢者がそんなことするかと聞かれたら絶対NOだろう…
とりあえずお母さんを読んでみよう
「お母さーん?……」
返事を待つ……おかしい、普通読んで10秒以内には答えてくれるはずだ。
何かあった?…そういえば今日はイベントがあったんだっけ確か広場に芸や食べ物屋がたくさんある。
それに行っているのだろう…しかしやけに静かだ、もう開催されているはずだから賑わっているだろう、どういうことだ?
とりあえず玄関に行ってみる
……耳を澄ますがやはり声は聞こえない、いつもこの時間は子供が走り回っていて騒いでいる
「……めんどくさいけど外に出ようかな…」
そう思い外に出た
あれ?人がいる、でもここらじゃ見かけなさそうな見た目だ、でも最近外に出ないから最近の流行がわからない、今の流行があの服なのだろうか…
とりあえず話しかけようか?いや、インキャの私にできるわけがない
「あ…あ…あのぉ…」
とりあえず声を出してみた…しかしお母さんとしか話し慣れていないから声があまり出ない……?…気づかれた?!あんな蚊の鳴くような声でも!?
あっちも何かおどおどしている…
「……ッ…コ……」
何か言っている…あ…逃げちゃった…?何か上からすごい音がし始め……上?
上を見上げる、隕石が落ちてきている?!幸い小さいけど!絶体絶命隠れる場所!どこか!
自分の真後ろにあった、家だ!思わず逃げ込む
玄関から走り家の一番角の方にうずくまった、側から見ればだいぶ面白い行動だっただろう、何せだいぶ久しぶりに走ったのだから
玄関からまたものすごい音が鳴った、隕石が落ちたのだろう…
「はぁ……」
大きなため息をついた、疲れた…玄関に近づくとそれはもうひどい有様だ地面がえぐれ砂塵が舞っている
一度まともな服に着替えて外に出る、あの人はやはりもういなかった、どういうことなのだろう
あの人はなぜここにいたのか、なぜ逃げたのか、なぜ町が全て石化しているのか、全てわからない
「どうしよう」、そう考えてる時間がすごく勿体無く感じる、こんなことならずっと寝転んでいたほうがよかった、強く後悔した
人間として終わっているのはわかっている、仕事もしてないいわばヒキニートなのだから
とりあえずあの人を追ってみようか?、きっと外には魔物もいる、周りの草原や山は石化していなかった
何をどうすればいいのか…………
とりあえず追うことにした、クローゼットにあったお父さんが置いていた剣と盾を持って
素振りしてみたがとても重い、「よくお父さんや他の冒険者はこんなの振り回せるなぁ…」
そう思いながらも草原へ出た
一話終了
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