テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ドミンゲスとの戦いから1ヶ月半ほど経過した。左腕を失くしたレオンだったが、少しいいニュースもある。砕けていた肋骨と内臓の傷がようやく治ったのだ。完全な治癒ではないにしろ、戦闘や移動においては問題がない程度までは回復した。
しかし、ちょっとした悩みがあった。
それは賞金の使い道だ。
レオン「賞金250万円貰ったけど…そんなにたくさん使わないしな。」
アクセル「…俺っちも…レオンが必死で戦って手にした賞金、とても使えないぜ。」
レオン「左腕…義手…」
レオンがぽつりとつぶやく。そう。ドミンゲスとの戦闘で欠損した左腕、それに代わる何かを求めていた。生活においてかなり不便だったからだ。
アクセル「義手?…それなら…俺っちの知り合いに居るぜ。ちっと高いけど、作れる奴が。」
その知り合いはかなり高度な技術者だった。軽量な金属を使い、神経に接続。関節まで以前通り動かせる義肢を作れるというのだ。
技術者「左腕…肩から指先までフルで作る…OK。」
技術者「お代は100万円になるよ。製作には8時間ほどかかるから、それまでのんびりしていてくれ。」
レオンは施術用のベッドでゆっくり寝て待つことにした。なんだかんだで、1人で寝るのは久しぶりだった。隣にアクセルの銀髪ロン毛がない。隣にクルミのシトラスの香りがない。2人の体温がない。
うまく寝付けなかった。たった数ヶ月前までは当たり前だった孤独を、レオンの身体が拒否し始めていた。
アクセル「昼飯買ってきたぜ。近くの屋台で売ってたアジフライだ!揚げたてだから、熱々のうちに食えよ!」
アクセルとクルミが戻ってきた。レオンは無意識に表情を緩める。
クルミ「なにか…考え事、してた…?」
クルミの瞳は、レオンの中にある『孤独に対する恐怖』を見透かしたようだった。
クルミ「大丈夫。隣にいるからね…」
レオンはやっと寝られた。
近くに2人がいる。それだけですごく安心した。
8時間後。すっかり夜も更けてしまった頃だ。最新鋭の義肢が完成。左腕は軽量な金属製のものに生まれ変わった。
レオン「…すごい。元々あった腕と、ほとんど変わらない動き…」
アクセル「肘の曲げ伸ばし…肩の回転…指先まで…!…すげぇ…」
レオン「…ありがとうございました。その…お代の方払います。」
技術者「こちらこそありがとう。気に入ってくれて嬉しいよ。」
残金250万→150万
確かにお金がかかったが、レオンの左腕は機械の義手として復活を果たした。
コメント
2件
1話からここまで、全て見させていただきました。 今回の仲間がいることという大事さにレオンさんが気づいている描写や、初めの頃に色んなモンスターを倒して、そのドロップ品を売って過ごしてた日々のほのぼのさ、そもそもはじめの頃はピザ屋でバイトしてたレオンさん…色々な描写と心情の変化が事細かく描かれていていいなと思いました。これからも続きを読まさせてください。
みぅ🤍🥀だよ〜第11話読んだよ! レオンの左腕…ついに義手ができるんだね。100万円って結構するけど、それだけの価値ある技術って感じがする。でもそれよりも、クルミとアクセルがいないと寝付けなくなってるレオンがすごく人間っぽくて…「孤独に対する恐怖」を見抜かれたシーン、ちょっと胸がぎゅっとなった。 2人の体温が当たり前になってるの、いいなあ。少しずつ変わっていくレオン、ちゃんと見てるよ🌙