パーティーだ、パーティー!
今日は楽しいモンスター達のパーティーだ!
どこかで登場したモンスターのバースデイパーティーだ!
しかし多くのモンスター達が大きな声をあげて踊り楽しんでいる中、パーティーの喧噪に飽きた小さな小さなモンスターがいた。
「なんか面白いことないかな。いっつもパーティーをしていて楽しくない! もっと刺激的なことが起きてほしいよ」
ぼくがつまらなそうに暇を持て余しているときだった。大きな獣のようなモンスター達がこちらへやってきた。
「よお、ユニ。お前は驚かし合いダンスに加わんないのかよ」
「むり、むり。こいつ小さくてぜんぜん怖くないだろ?」
「いっつもみたいに化けるしてみろよ。まあ、すぐに化けの皮が剥がれちまうんだけどな」
嫌なモンスター達だ。ぼくは自分の存在にコンプレックスを持っている。
姿が安定しないのだ。化けるをしなければ、ただの真っ黒な影みたいな存在だ。
「ちがいないねえ」
「あはははは」
「うっさいなあ、ぼくに構うなよ!」
ぼくはいじわるで、うるさいモンスター達から逃げるようにその場を離れた。
「あいつ向こうへ逃げていきやがった。モンスター失格だ!」
遠くへ駆けても、あいつらのぼくを笑う声が響いてくる。
パーティーの喧噪から離れ、ぼくはなぜかモンスターたちが入ってこない森へ歩いて行った。
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