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高1女子(仮名:Yさん)より
小さいころから、自分に自信がありません。
周りと比べてしまうし、できないことも多くて、
褒められても「そんなことない」って思ってしまいます。
自分って、なんでこんなにダメなんだろうって考えすぎて、
つかれます。
日下部
「……オレも、似てた」
「褒められても、“本当は違う”って思って……
“バレないようにちゃんとしなきゃ”って焦ってた」
「そういうの、繰り返してると、ほんとに疲れるよな」
遥
「……別に、全員ダメだろ」
「みんな、自分のこと過大評価しすぎなんだよ」
「“できない自分”が普通なのに、
それを受け入れられねぇのが、いちばんダメだ」
日下部
「でも、それって結局“諦めろ”ってこと……?」
遥
「違う。
“そんな自分でもまだ、生きてる”ってだけで、十分だってこと」
「誰かに褒められなくても、
自分で自分のこと、捨てないでいるってだけで」
蓮司
「ふぅん……いい話っぽいけどさ、
オレは“ダメな自分”って言葉、あんまり信用してないんだよね」
日下部
「どういう意味?」
蓮司
「“ダメな自分”って、自分で決めるじゃん?
でもさ、それってつまり、“そう思っときたい自分”なんじゃないの?」
「“自分なんか”って言ってる人って、
だいたい無意識にそれで許されようとしてる」
日下部
「……そんな、つもりじゃないと思う」
蓮司
「うん、たぶんね。
でも、オレは“ダメでもいい”って言葉を使う人より、
“ダメだけど、それがなに?”って顔してる人の方が、好き」
遥
「……強く見せんの、うまいなおまえ」
蓮司
「見せてるだけだよ。本心なんて、あったとしてもめんどいだけでしょ」
日下部
「でも、誰かに“いいよ”って言ってもらえるだけで、
救われる夜ってあると思う」
遥
「……オレは、そう思えたこと、一度もなかったけどな」
蓮司
「じゃ、今日のまとめはこれだね」
「“ダメだと思うなら、それでもいい。
でも、ダメを抱えたまま生きるやつは、かっこいい”ってことで」
日下部
「……なんか、それ、いいな」