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中2男子(仮名:Tくん)より


ある友達にひどいことを言ってしまったのに、

タイミングを逃して、謝れませんでした。

今さら言っても許されない気がするし、

普通に接してくれるから、余計に言いづらくて。

でも、ずっと心に残っていて、苦しいです。





日下部

「……言えるうちに、言った方がいいと思う」

「オレ……あのとき遥に、ちゃんと謝れてたらって、ずっと思ってる」

「ごめんって、言うだけのことが、なんであんなに難しかったんだろうって……」



「……言われたって、何が変わるわけでもねぇけどな」

「過去のこと、取り消せねぇし。

謝ったらスッキリするのは、言う側の方だろ」



日下部

「……それでも、

“悪かった”って思ってたこと、伝えたかったんだよ」

「許してほしいんじゃなくて、

“忘れてない”って、それだけでも伝えたかった……」



蓮司

「へぇ。

でもさ、謝罪って、ほんとは“誠意”でも“勇気”でもないと思うんだよね」



「またひねくれたこと言い出したな……」



蓮司

「だって、“謝ってる自分”って、無意識にすごく安心してない?

“やれることやった”って顔して、

“過去の自分”と手打ちしてんの」



日下部

「……でも、それすらできないこともあるんだよ。

言えなかった後悔を、抱えたまま生きるって……」



蓮司

「うん、それもわかる。

でもオレは、“後悔してるフリしてる自分”も、

ちょっと信用できないと思ってる」

「オレね、昔、ちょっとやりすぎたなって思うことがあってさ――

でも、“悪かった”っていう感情が、出てこなかったんだよね。

あのときも、今も」



「……おまえ、そういうとこあるよな」

「謝らないのは、自分に感情がねぇってわかってるからか?」



蓮司

「うん。あるかもね」

「“悪いことをした”とは思ってる。

でも、“申し訳なかった”とは、たぶん思えてない。

その差をちゃんと持ってるやつって、あんまいないよ」



日下部

「それ、悲しくないのか……?」



蓮司

「悲しくないよ。

感じられないやつに、悲しみなんてないでしょ」

「ただ、そのまま生きてる。

だからオレ、人に“許されたい”とも、あんま思ったことないんだよね」



「……謝られても、戻んねぇけど。

でも、言われたら……

たぶん、どっかで、救われるやつもいんだよ」



日下部

「……うん。

だからオレ、今日ここで言っとく。

遥、ごめん。

あのとき、ちゃんと謝れなかったこと……ずっと、後悔してた」



(沈黙)



蓮司

「へぇ……いい空気だね。

なんか、“青春”って感じ」

「ま、そういうの、できる人間は、しといた方がいいよ」

「オレは、たぶん、できないから」



無名の灯 答えを持たない相談室(遥・日下部・蓮司)

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