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朝鮮戦争・改

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朝鮮戦争・改

第11話 - 第11話

102

2024年09月12日

#歴史

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伊琉夏

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倭国軍が朝鮮を完全に制圧し、進軍が始まる頃、軍の士気はこれ以上ないほど高まっていた。しかし、彼らの進撃を待ち受けていたのは、予想をはるかに超えた明の「特殊部隊」だった。

朝の霧の中、現れる影

その日、明の領土に侵攻した倭国軍は、いつも通りの勝利を確信していた。前日の夜、兵士たちは酒宴を開き、戦いがまるで余興であるかのように軽く考えていた。しかし、夜明けとともに戦場に立った彼らの前に、まったく異なる光景が広がっていた。

朝の霧が戦場を覆い、遠くの山々がかすむ中、突然、静寂を破る音が響いた。足音、いや、ほとんど無音の動き――気づいた時には、既に影は彼らのすぐ近くに迫っていた。

倭国軍の前線に立っていた兵士が、黒い影を見た瞬間、喉元に光る刃が走った。倒れた兵士の視線の先には、真っ黒な装束を纏い、顔を布で覆った「影の兵士」たちが立っていた。

明の「影」――神速の暗殺者たち

「明の特殊部隊」――彼らは動き、無慈悲な刃を振るう精鋭集団だった。彼らは戦場での正面からの戦いを好まず、隠密行動と暗殺術に長けていた。まるで風のように忍び寄り、敵の隙を突いて命を奪う。

倭国軍が武器を構える間もなく、明の暗殺者たちは前線を突き破っていく。矢を放とうとした弓兵の手首が、斬り落とされる。防ごうとした盾兵も、その重い鎧の隙間から短刀で刺し貫かれたの素早さ、そして冷徹さは、まさに「神速」と呼ぶにふさわしい。

倭国軍は、今までの戦いで見たこともない速度と精密さに圧倒された。

混乱する倭国軍、立て直しを図る

指揮官たちは即座に命令を飛ばした。「陣形を立て直せ！」。だが、声が届く頃には、明の特殊部隊はすでに数十人を屠り、霧の中へと消えていた。

兵士たちは動揺し、自分たちが追い詰められる感覚に震えていた。朝鮮での戦いでは、敵を圧倒し続け、勝利が当然のように思われていたが、この戦場は違った。明の兵士たちは、特にこの特殊部隊は、甘くはない。彼らは朝鮮とは違う、誇り高き戦士たちだった。

指揮官は冷静さを保ちながらも、焦りを感じていた。「ここで負けるわけにはいかん」と、心の中で繰り返し、自らも刀を握りしめた。だが、この「影の兵士」たちに対する有効な策は、まだ見つかっていなかった。

逆襲への準備――明の牙を知る

倭国軍はこの日、初めて明の「本気」を知ることになった。朝鮮のように簡単に征服できる相手ではなく、戦術と技術を極限まで磨いた精鋭部隊が控えていることが判明したのだ。特に、「影の特殊部隊」は明の牙そのものであり、戦場での油断が即座に命取りになることを、兵士たちは身をもって知った。

だが、倭国軍もここで終わるわけにはいかない。負けたという事実を認めることは許されない。明との戦争は、まさにこれからが本番であり、この「影の兵士」たちとの戦いが、次なる戦略を決定づけるものになるだろう。

次回は、果たして倭国軍がどのようにしてこの暗殺者たちに対抗し、再び戦場を制することができるのか。彼らの逆襲が始まる。