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「妖怪」
この社会において最も身分の低い者達のこと
「人」には何を差し置こうと絶対服従
「動物」に逆らえば怒りをかい,殴られる
親にも愛されず, 家もなく, 食事を摂ろうとしても売っては貰えず, 譲って貰える訳もない
街に住み,生きようものならば道に生えた雑草1本で7日は命を繋がなければならない
その為「妖怪」は山奥や森で生涯を過ごす場合が多く,辺りは白骨死体や腐敗臭で包まれる
ただし,この生き方が出来るのは「色」の「妖怪」のみ
「妖怪」のみならず「白」に分類される者達は全員,「色」と触れ合う事なく17年と4ヶ月を過ごすと『黒鴉宮』別名『奈落鴉宮』という「人」のもつ宮殿に問答無用で連行され,18を迎えた日の早朝4時に”公開殺処分”とされる
18になるまでの間には外には出られず,初めの2月は面会もできない
初めの2月は窓がなく,時が何時かも分からない暗い檻に閉じ込められるからだ
無論,この時に食事の提供や排泄物の処理等は一切ない「放置」の状態に置かれる
次の1月からは面会が許され,そこで「色」と触れ合う事が出来れば釈放となるが
この後は18になるまで毎日肉体労働を強制され,1日に課せられた量の労働をこなせなければ鞭打ちや水責め等の拷問を受けることになる
また,この間に能力を出した者は公開殺処分がその日まで早まる
これは,そんな運命をもった「妖怪」と「妖怪×動物」の混血児2人の物語だ
『触れ合う色の愛の誓い』