テラーノベル
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「ボクも手伝うよ」
そう言って、アリスが横に立つ。一緒に料理とか、なんだか照れちゃうな。
キャンプの時も思ったけれど、アリスはすごく手際がいい。
欲しい時に、材料の下ごしらえを終えて渡してくれるから、トントン拍子に料理がすすむ。
「美味しそうだねー」
ウキウキワクワク待つ姿は、可愛くて可愛くて、またのどゴロゴロしたくなる!
冷蔵庫部屋から、のそりとルードが出てきた。
「あ、ルードさん。何かわかりました?」
しょんぼりとした顔をしていて、声かけを失敗したことに気がつく。
「彼が魔法を書き残した書なら向こうの部屋にあるよ」
双葉の彼女は、ベッドの部屋の反対側を指差す。
「ルードさん、大魔法使いの書き残した書があの部屋にあるらしいですよ」
急に顔を上げ「何処ですか!」と、詰め寄ってこられたので部屋を教えると彼は走ってそこへと向かった。
「触って大丈夫なの?」
「うん、いいよー。私達には必要ないものだし」
「そっか、何か見つかるといいね」
料理が出来上がりそうなのだけれど、ルードは食べに来るのだろうか?
「ボクもあとで見に行こうかな」
ポツリとアリスが言っていた。私も気になるけれど、読めないからなぁ……。奥さんの書いたものもあったりするのかなぁ?
「「いただきまーす」」
結局出来上がったのに、ルードは出てこなくて、二人で食事を始めた。
二人で食べると何故か少し照れて、ちらりちらりとお互いを見て笑いあってしまう。
「何、リサちゃん?」
「アリスちゃんこそ」
なかなか止まないのは笑いの神様にでもくすぐられているのだろうか。
「あのね、リサちゃん」
「なに?アリ――」
ドーーーーーン
地響きがして、カタカタと揺れる。え? また何か来たの?
私達は、確認するために外へと走って出た。
ルードは本の世界に集中しているのかな? 出てくる気配がなかった。
「わぁ……」
外に出ると、庭のためにあるような木々のぽっかり空いた隙間からたくさんの流れ星が見えた。
きらり、きらりと流れていくものや、ひゅーと白い光の尾を引くもの、ドォンと音がするのはまさかの隕石落下!?
「すごいね」
アリスも驚いている。
しゅるしゅると双葉の彼女が姿を現すと、横に並んだ。
「あぁ、今日は記念日だね」
「記念日?」
「そう、あの人達の記念日」
くふふと笑うと、彼女は懐かしそうに話す。
「最初はもっとすごかったんだー。いくつもいくつも落ちてきて、今は少なくなってしまったけれど。彼、相当嬉しかったんだろうね。毎年、この日に星が降るように魔法をかけたんだ」
くふふと間に彼女は笑う。記念に流れ星をプレゼントってなかなか凄いことをする人だなぁ。
するり
アリスが私の手を取った。あれ? え?
「あら、お邪魔ねー」
双葉の彼女が姿を消した。くふふと笑いながら……。
「アリスちゃん、私の世界にはね、流れ星にお願い事をすると叶うって言われてるんだ。こんなにいっぱい流れ星があるし、叶えてくれるかもしれないね」
少しあわあわしながら話していると、アリスはにっこり笑って、
「そうなんだ。じゃあ、お願いしないとだね」
と、言った。軽く繋いでいた手を深く握り変えながら――。
私は、アリスの手の温もりを感じながら空を見上げてお願いした。
アリスちゃんと一緒にいられますように――。
「お願い事できた?」
「うん、アリスちゃんは?」
「できたよー」
アリスはふにゃりと笑う。
可愛いな。隣で見ていたい。例え帰られなくなっても、彼がいれば――。
「お願い事、聞いてもいいの?」
「え、あ、たしか秘密にしておかないと叶わないとか……だったかな?」
あれ、どうだっけ?
「そっかぁ、残念」
私のばかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! せっかく気持ちを伝えるチャンスだったのに。
「リサちゃん」
「はいぃぃ!」
「ごめんね、猫になっちゃって」
「あ、それは私達知らなかったことだし、気にしないで――」
「でも、裸のボクにあんなことやこんなことした責任とってね」
顔を赤くしながら、アリスが呟いた。
「えっと、あの……、はい……」
そうか、よく考えたら、猫アリスって………………。すみませんでしたーーーー!
「とりあえず、マタタビをお納めください」
くすくすと笑いながらアリスはマタタビを受けとると、頬擦りはせずに、すっとポーチにしまっていた。
「アリスト様、リサ様」
きりのいいところまで読めたのか、ルードが庭に顔を出した。
「ご飯の続き、食べよっか」
「うん」
繋いだ手を後ろに隠しながら、私達は家の中に戻った。
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コメント
1件
第129話、読み終えました🌙 アリスと一緒に料理するシーン、ほんわかしてて好きだな〜。でも一番ドキドキしたのは、やっぱり夜空の下で手を繋いで流れ星を見てる場面……!リサちゃんのお願い事、すごく純粋でじんわりきたよ。「アリスちゃんと一緒にいられますように」って、もうそれだけで尊い。 それにしても「裸のボクにあんなことやこんなことした責任とってね」発言には笑った(照)。猫アリスの一件、ちゃんと後悔してるリサちゃんが可愛いし、アリスのふにゃっとした笑顔も想像できて心が温かくなった。 続き、ルードが何を見つけたのかも気になる……!