テラーノベル
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「とても興味深いものが沢山ありすぎて……、すべて読みたいのですが――」
ルードはまだまだ読み足りないという顔をしている。
まって、それは! 引きこもりフラグ!
後ろの関西弁ちゃんの目が光ってますよ! ついでに双葉の彼女も焦っている。
「明日、朝には出ていって頂戴ね。少しくらいなら持ち出してもらってもいいから!」
汗をかきながら、にこりと双葉の彼女が笑う。
「はい、ルードさーん――」
私が彼女の言葉を伝えると、今度はどれにするかをものすごく悩んでいた。明日、大丈夫かな……。
ーーー
この部屋は、奥さん用にしていた部屋なのかな。可愛いベッドや家具が並んでいる。
アリスも魔法使いの書き残した書を見に行ったので私だけ先にベッドで休ませてもらう。
はぁ、なんだか疲れた。
私は横になって目を閉じた。心地よい眠気が、私を夢の中に――。
つんつん
あの、寝るんですけど。
つんつん
デジャブ! がばっと起き上がってキョロキョロと回りを見回すが誰もいない。
まさかと、後ろを振り返るが大丈夫、私の身体もいない。
何だったんだろう?
「リサ――」
え? 聞いた覚えのない声がする。
「急いで、命の木に戻って――」
「誰?」
「移動するよ――」
え? え? まって、どういうこと?
「アリスちゃん!」
私が叫ぶと、声が止まってしまった。
トントントントンとアリスがかけてくる。
「どうしたの!? リサちゃん!」
「今、誰かが命の木に戻ってって――。なんだか急いでたみたいだけど」
アリスも回りを確認してくれるが、誰もいない。今のは精霊さん?
「私じゃないよ?」「うちじゃないよ」
木の精霊の二人が返事をする。じゃあ、いったい誰?
アリスは少し考えてから、こちらを見て言った。
「戻ろうか、リサちゃん、行ける?」
「うん」
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私はベッドから降りて、準備する。ルードもこちらに来た。
「あっちに行くなら、あの出口を使ったらいいわ。一方通行だけど繋がってたはず」
双葉の彼女が指差す先に、扉が幾つか並んでいる。
「赤の印の扉よ。壊れて片方しか繋がらないから近場に繋いでたはず」
そんな便利な魔法があるんですね。まるで秘密な道具のアレみたい。
「ありがとうございました」
私は双葉の彼女にお辞儀をして、扉へと向かう。
アリスとルードが、本を持ってきていた。何の本だろう。
「はーい、またね」
扉に手を伸ばし、開けると向こう側に命の木が見えた。
「すごい、なにこれ」
「移動魔法! これも失われた魔法ですよ――」
ルードがまた驚いている。大魔法使いさんはすごい魔法がいっぱい使えたんですね。
すっと足を出すと、何かをすり抜ける感覚がした。
皆が通り抜け終わり後ろを振り返ると、そこには何もなかった。
「何か起こってるのかな?」
「どうでしょう」
「静かだね」
アリスが耳を動かしている。音を拾っているのかな。
「直接見に行こう」
そうアリスが言うので、私達は大きな命の木に近付いていった。
近付いてわかってきたのは、地面から突き出た木の根や幹、枝に木霊人達がくっついている。大きな木に沢山の花が咲き乱れているようだ。皆寝ているのか、目を閉じている。
たしかに、これは見たことがない光景だ。驚いてしまう。
「おかえりなさいっす。ちょうどいいところにー」
スペードがぶんぶんと手を振っている。
「こいつら、何とかしてほしいっすー」
彼の後ろには、沢山の石が移動してきていた。
またあの人は何を連れてきてるんですか!!!!
コメント
1件
いやー、今回も面白かったです! 冒頭の「引きこもりフラグ!」には思わず笑っちゃいました(笑) でもその後、急に不気味な声がして「命の木に戻って」って……めっちゃドキドキしました。アリスがすぐに「戻ろう」って決断するところ、かっこよかったです! 最後のスペードさんの登場と、あの石の大群……「またか!」ってツッコミたくなりますね(笑) 続きが気になります!