テラーノベル
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ずっと、後悔していた。
生きていくのが辛かったし、嫌だった。
妹みたいに俺はメンタルが強い方ではない普通の一般人なのに、無理をしすぎたみたいだ。
「お兄ちゃん?ご飯いる? 」
などと、妹は気にかけてくれるがそれに応えられなかった。
「要らない…」
と、妹にも聞こえないはずの声で、毎度毎度返事をしていた。
俺が不登校になった原因は2つあった。
ひとつは母のスパルタ、2つ目はある人物のせいだった。
彼女はキレイだった。
華やかだったけど、少し変わっていた。
野口、と名乗った女は宗教の勧誘をよくしてきた。
毎回断っていると愛想をつかされたようで、あまり喋らなくなった。
「ねぇねぇ、お母さんの秘密知ってる?」
その時、俺は「知らない」と答えた。
彼女は長い髪を耳にかけて、こう聞いた。
「なら、お母さんの秘密…教えてあげよっか?」
「…うん、教えて…」
ただの興味本位で頷いた。
未来を知らなかったからうなずけた。
「あなたのお母さんは、あなたを使いごまとしか思ってないの」
「……え?」
「びっくりでしょ?」
「…うん」
「だから、無理に勉強させるの。自分がダメだったからって」
「そん、な……」
「でも、それが真実なの。」
「嘘だ……嘘だよ」
「ううん、本当なの。現実を見て……」
「嫌だ……嫌だよ」
「分かってる。でも、頑張らなきゃ。前を向いて……だから、私の宗教に入らない?」
「その……宗教、何してるの?」
「神様にお祈りしてるの。」
「祈ってるだけじゃ、何も手に入らないでしょ?」
神という存在をあまり、俺は信じていなかったから口が回った。
「お母さんを野口さんは知ってるの?」
「ええ。昔からの友達だから」
「そう、なんだ……」
「あなたのお母さんは成績はいつも最下位。そして、あまり良くない噂もあったわ」
「どんな……噂?」
「隣町の子を怪我させたっていう内容とか、いろいろ…」
「嘘、でしょ」
「嘘じゃないの」
「嘘だっ!」
幼かった俺は、その場からすぐに立ち去った。その後に母に問い詰めると否定しなかったため、とても酷い言葉で母を傷つけた。
「百合…まだ、居たのね。この街に」
それが、扉越しに聞こえた母の声だった。
コメント
3件
宗教の勧誘は断りないさい!w