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「バイト?」
「うん。俺の家族の仕送りだけで生活することもできなくはないけど、社会勉強としてバイト、してみる?」
冬夜は少し迷った。これまで兄の力で生きてきた冬夜は、自分で生きて行く力を持っていなかったから。
「これからの未来、生きていくために自分で生きる力をつけてもいいんじゃない?」
冬夜の不安と迷いを察したのか朝日が言った。
「バイト、してみるよ」
「僕は飲食店で働きたい。」
「そっか、んーならここがいい気がする。」
「確かに。お店の雰囲気も良さそうだし、第一希望はここがいいな」
「おっけ。じゃあここクリックして、、、」
バイト初日
「じゃあ行ってきます!」
「気をつけてね」
「今日から新しく入る子を紹介するよ。自己紹介よろしくね」
「え、と、、今日から新しくバイトさせていただく、泉冬夜と言います。あ、と、、よろしくお願いします!」
「よろしくねー」
「よろしく〜」
「おい、お前らも自己紹介しろよ?」
「さーせん」
「返事が軽い!」
「すいやせん!」
「???」
謎の掛け合いに冬夜は戸惑う。それを察したのか、1人の女性店員が
「日常茶飯事だから大丈夫だよ」
と教えてくれた。
「えと、ありがとうございます。あっと、……」
「あ、私の名前は夏目瑠花。一応ここの社員になってから3年目。このお店には6年いるんだけどね。元々はバイトだったの。私のことは瑠花って呼んで。苗字だとなんか落ち着かないの。」
瑠花は、ふわふわとした暖かい人だった。その場にいると自分までも暖かくなる人。どこか朝日に似ている人だった。
「えーっと、冬夜、だっけ?瑠花は恋人いるから脈はねーぞ?」
突然後ろから声が飛んできて冬夜はびっくりした。
「莉奈、なんで言いふらすの」
「言っとかねーで変なカンチガイされたら瑠花困るっしょ?」
「まぁそうだけど、、」
「この前もそれで何人か出てったし。」
「おーい。今此処にいるのはお前らだけじゃねぇんだぞ。新人が困ってるじゃねぇか」
話の入り方が分からず戸惑う冬夜を見ていた店長がそういった。
「あ、ごめん。あっと……冬夜だっけ。あたしは夢咲莉奈。んー莉奈って呼んで。あたし自分の苗字そんな好きじゃねーし。」
莉奈は瑠花と違って口調が乱暴だったが、相手をよく見ている。そんな目をしていた。
「ええと、これからよろしくお願いします。瑠花さん、莉奈さん。」
「よろしくな」
「よろしくね」
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