テラーノベル
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仁人は、ただでさえ意識が朦朧としているからか、何が起こったのか分かっていない様子だった。本当は俺の気持ちを分からせるために何回もキスしたかった。でも、そんな淫らな様子は誰にも見られたくないからギリ留まる。一方おっさんは愕然としている。そりゃそうだ。ずっと愛し合ってると思ってた奴が、目の前でキスしてるんだから
佐野:ってことでもう一生仁人に近付くな。仁人は優しいから警察沙汰にはしたくないって言ってたけど、また、お前を見つけたらすぐ通報するから。まぁ、ここの防犯カメラ渡せばいい話だけどね?どうする?今、通報するか?
男:……
何も言い返す言葉が無かったのだろう。おっさんは悔しそうに顔を歪ませながらこの場を去った。こんだけ見せつけたし言ったんだ。当分は近付かないだろう
吉田:佐野、さん、ッ、ハァ、ハァ
佐野:もう、いないよ、大丈夫
吉田:よかっ、た、、、
佐野:…え、仁人、?
緊張から解放されて安心したのだろう。力が抜けて俺にもたれかかる。仁人の家に連れて行こうかと迷ったが、こんなことがあって1人にするのは流石に億劫だ。とりあえずお姫様抱っこをして、俺の家のソファーに連れて行った
佐野:ちょっとここに座れそう?
吉田:…は、い
佐野:…とりあえず、その背中の傷だけは何とかしないとね。救急箱持ってくるわ
俺は出来るだけ仁人を見ないようにしながら、急いで隣の部屋にある救急箱とタオルを取りに行く。だってさ、俺の家にいるんだよ?あの仁人が。なんか、変な気持ちなんだけど。深呼吸をして気持ちを落ち着かせる
佐野:ごめん、お待たせ
…やっぱ無理っ!!落ち着けねぇよ…仁人はちょこんとソファーに座って、緊張しているのか固まっている。そんな様子も可愛い
佐野:ちょっとタオル水で濡らすわ。とりあえず、そのワイシャツ破れちゃってるから、脱いでて?
吉田:はい…
チラッと見ると1つずつボタンを外している。その姿でさえ色っぽく感じてしまう。そして露わになった背中には、微かに切り傷が残っていた
佐野:そんな深くはやられてないみたいだね。タオルでふいてから傷パット貼るから。染みたらごめん
俺は、そっと水を含ませたタオルで傷口の部分を出来るだけ優しくふく。本当に、大怪我しなくてよかった。けど、俺が寝てなければ。俺がもっと早く扉を開けてたら。頼るのが下手な仁人が勇気を振り絞ってかけてくれた電話に出ることができれば。こんな、ことには
吉田:ッ、佐野さん、、!
佐野:…あ、ごめん!!痛かったよね、
吉田:、少し
佐野:ごめんな、今貼るから
吉田:…すみません、迷惑かけてしまって
佐野:いいよ、こんくらい
あぁ、俺何やってんだ。今は手当に集中しろ
吉田:あの、この傷は佐野さんのせいじゃないですからね
佐野:…え?
吉田:佐野さんのことだから、なんか色々考えてそうだと思って。この傷は、待ち伏せされてていきなりやられたんです。その後電話かけたりドア叩いたりしたので。だから、助けて頂いてありがとうございました
佐野:…じゃあその、、背中が空いてる状態で街中を逃げたってこと?
吉田:そうなりますね
佐野:え、それはちょっと許せないんだけど
吉田:ふふっ、なんでですか笑
仁人の肩が揺れる。顔は見えないけど、きっと笑ってるんだろうな。でも、そんな顔も俺は見る資格なんてない
佐野:よし、応急処置だけどまぁいいでしょう!冷房寒いでしょ、俺のTシャツ着て?
仁人にポイッとTシャツを渡し、タオルを捨て救急箱をしまいに行く
俺は同意無しにキスをした。俺の感情に任せて。最低だ。なのに、仁人は何も聞かずにいてくれる。いつもは冷たいくせに、本当はこんなに優しくて、、
佐野:…はぁ
ため息が部屋に響く。ダメだって分かってるのに、まだ一緒にいたいって思ってしまう自分がもどかしくて、情けない
佐野:仁人、着れた?……仁人?
部屋に戻ると仁人はTシャツを抱えて、上半身裸のままソファーに座っていた
佐野:え、どした?その服気に食わなかった?
吉田:佐野さん、なんでさっきから俺のこと避けてるの?
佐野:っえ?
仁人は俺の目を真っ直ぐ見ている。その奥には何かを探るような、そんな疑いの色が見える
吉田:あんなに、今まで助けてくれたのはやっぱり義務だったんだ、よね。そうだよね笑、なんか、俺ばっか勘違いしちゃって恥ずかしいな、って、何言ってんだ。佐野さんはこんな俺を助けてくれたのに。俺、最低だ、
佐野:仁人、、?
泣いているのを見られるのが恥ずかしかったのか、仁人は俯く。手は爪痕がつくのではと心配になるくらいギュッと握りしめている
吉田:っ、大好きな人に守られて、勝手に舞い上がって、なのに毎日迷惑かけて、今日もこんなに迷惑かけて、俺、ほんとに、
佐野:ん?ストップ。え、今なんて?
あっぶね。泣いてる仁人を見るのに必死で聞き流すところだった
吉田:えっ、、迷惑かけて
佐野:あ、その前
吉田:大好きな人に、、?
……ん?
佐野:……え、大好きな、人、って
吉田:っ、あ”ぁ、もう!!
仁人は勢いよく顔を上げた。目からは大粒の涙が溢れていて、唇は噛み締めすぎてなのかいつもよりも赤く染まっている
吉田:俺、ずっと前から、佐野さんのことが、好きでっ、、だから、初めて助けてもらった日は夢じゃないかな、って思って、、そこから付けられてる時も怖くなくなってきて、、今日も、ドア開けてくれた時、めっちゃ安心したし、、あんま覚えてないけど恋人って言ってくれたりキスしてくれたり、嘘でも、、嬉しかった、、、
佐野:……
吉田:でも、今は俺の方全然、見てくれなくて、でも、、それが正しくて、だって、佐野さんの俺を守る任務は終わったから、、、それが、正しいのに、、なんか、寂しくて、、、って何言ってるんですかね俺、、Tシャツ置いときます。今まで、ありがとうございました
仁人は手で涙を拭きながら、立ち上がり、俺の脇を通って玄関に向かおうとするが、俺はそこを通させなかった
吉田:…退けて、ください
佐野:ごめん…帰したくない
吉田:…もぅ、やだ、、キモイでしょ、こんなやつ、、だから
俺は仁人がこれ以上言う前に、唇を塞いだ
吉田:、?
仁人の頭の上には分かりやすくクエスチョンマークが浮かび上がる
佐野:なんだ、仁人も同じ気持ちならあいつの前でもっとキス見せつければよかった。あ、でもあの時は仁人辛そうだったから、あれが正解…?いやでも、
吉田:さ、佐野さん、?
困惑しているそんな顔も、冷たい顔も、照れてる顔もなにもかも全部、全部
佐野:俺も、仁人のこと好きだ
吉田:……は
佐野:だから、恋人って言ったのも、キスしたのもあれは嘘じゃない。俺の本心
吉田:…これは、夢?
佐野:夢じゃないよ笑、だって、こんなにちゃんと感覚あるでしょ?
そして、また、仁人の唇に優しくキスをする。俺の気持ちが伝わるように、何度も、何度も
仁人は抵抗しなかった。顔がだんだん赤くなり、白かった肌も徐々にピンク色に染まっていく。そんな様子が愛おしくて
仁人が口を少し開けた瞬間を見計らい、舌を入れ絡ませ合う。いやらしく歯茎をなぞり、強く舌を吸う。その度に仁人の口の端から吐息が漏れ、身体はピクッと反応する。その様子はますます俺を興奮させた
仁人の顔は次第に蕩けていって、次は何をしてくれるの?とでも言いたげな、期待する眼差しで俺を見つめる
でも、
佐野:、一旦、今日は、ここまでな?
吉田:っ、、えっ、?
佐野:だって、背中の傷痛いだろ。そんな状態で、次に進んでも、
俺の言葉に対して、仁人は明らさまに不貞腐れていた。ほんと、分かりやすくて可愛い
佐野:治ったら、続きしよ?
耳元でそう囁くと、さっきの余韻がまだ残っているのか、少し身体を震わせる
吉田:……分かった
佐野:ってことで俺の服着てくれる?もう、これ以上見たら歯止め効かなくなるから
吉田:あっ、すみません…
佐野:おはよう
いつも通りの日常
吉田:おはようございます
俺の横にピッタリくっつく仁人以外は。俺たちはあいつが付けてこないと分かったが、今まで通り一緒に出勤することにした。そして、なんとあの仁人から会社の中まで一緒に行きたいと言われた。やばい、嬉しすぎる
塩﨑:…え!!
山中:ようやくか笑
堂々と一緒に来たことが嬉しかったのかなんなのか、2人は目を輝かせている
塩﨑:おいおい仁ちゃーん?ようやく気持ち、伝えたんでちゅか?
吉田:黙れっ!!
山中:ねぇ、勇斗さん。どっちが最初に告ったの?
佐野:それが微妙なんだどさ。好きって伝えたのは
吉田:佐野さんそれ以上言わないで!!
曽野:おはようございます、ってええ!なんでそんなに盛り上がってるん?俺も混ぜてよ!
佐野:あ、この資r
吉田:もう作成済みです
佐野:このあt
吉田:ミーティングですよね
うん、相変わらず冷たい。でも、
佐野:仁人
吉田:はい
佐野:資料、めっちゃ良いわ。ありがと
吉田:…よかった、です
たまに見せるその顔は、照れくさそうで、でもどこか満足気で。本当に可愛すぎて、からかいがいがあるわ
ピンポーン
佐野:ん、誰だ?
あれから何週間か経った日の夜。明日は休みだし夜更かしでもしちゃおうかな、なんて思っていた時に、チャイムが鳴った
ガチャッ
佐野:はーい、って仁人?どうした?
そこには仁人が立っていて、何故か俯いてる
佐野:え、どうした?また、あいつが、?
吉田:違う!くて、、
佐野:焦ったぁ、、
吉田:あ、あのさ
佐野:うん。どうした?
吉田:背中の傷、、治ったから、、、その、
佐野:……優しく出来ないかも、
吉田:え、ちょ
ガチャン
END
最後まで読んで頂きありがとうございました!
それでは!
といきたいところなんですが
この続き、または 吉田さん視点のこのお話見たかったりしますか、?まだ考えてはいないのですが、もし♥500いったら考えようと思います🙇♂️
もし、どっちがいいよとかリクエストあればコメントによろしくお願いします!
コメント
10件
続きめっちゃ見たいです! 待ってます!
続きが気になります!
待ってました‼️ありがとうございます🥹🎀 主さん天才すぎます🫵🏻💗 続き楽しみに待ってます👊🏻🪄