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『どうしたんだよ、エマ』
『別に…』
俺の妹、エマが謎に頬を膨らませている。
今日はエマの中学の入学式だった。
『なんか、今日クラスで言われたらしいぞ。』
と、ケンちんが言う。
『…は?なんて?』
『…ぇ、…』
『…“怖い”…“近寄りたくない”とか…い、言われて』
『…オレの妹だから…、?』
哀しかった。俺のせいで、エマがクラスで浮いてる。
また、エマが孤独に。“俺のせいで”
『…もう、マイキーはいつもそう!!』
『ふんだっ!』
『え?』
『はぁ、オマエ。また自分のせいだって思ってたんじゃねーの?』
『……』
『図星かよ。』
『大丈夫だって。今度エマにちゃんと聞いてみ?』
『そうする。ありがとケンちん。』
『面倒な総長だなぁ』
『あー!?』
『エマ、』
『ん…?なにマイキー』
『ごめん、』
俺はそう言った。
『…は?』
エマが不思議そうにこちらを見る
『俺が不良だし、何時も問題起こすし…』
『いや違うって!』
『?』
『ウチは…不良ってだけでマイキーが悪者にされるのが…嫌だったの。マイキー、本当はすっごく優しい人…なのに』
俺は困惑した。
『だから、ウチはマイキーのせいで膨れてたんじゃないよ!マイキーは不良でいいし、寧ろそのままでいいよっ!』
『…ハッズ…』
『ブッw声小さ笑』
良かった。俺は正直、俺のせいで孤独になってしまう、エマが俺のせいでまた…そう思っていた。
『…良かった!』
『ふふっ』
と、エマはスッキリしたような俺の顔を見て小さく笑った。
2005年・2月22日
『…やっぱり』
『俺のせいじゃん。』
マイキーのせいじゃないよ!───。