時間の許す限り病室に通って様子を見たけど、阿部ちゃんはいつも変わらない様子で眠っていた。
担当医は、心療内科かつ睡眠外来を担当した経験もある先生だと聞いた。
カウンセリングとして、メンバーも何か心当たりは?と尋ねられたが、答えられる人はいなかった。
阿部ちゃんは自分の事をあまり話さない。辛い事は特にしまい込んでしまう。
俺が押し黙っていたことで、しょっぴーが突っかかってきた。
💙「おい、何でお前までなんも知らねぇの!?」
🖤「そんな事言われても!俺だって思い当たりないの、悔しいよ」
一触即発の俺たちを『やめろって』とふっかさんが引き離す。
💜「ナベ、気持ちはわかるけどしょうがねぇだろ」
💙「そうだけど…」
❤️「ふっかいいよ。翔太、こっちおいで」
しょっぴーは舘さんに呼ばれると俺やふっかさんから顔を背けて逃げるようにそっちへ行き、舘さんに肩を抱かれてその場を離れる。
後から舘さんが俺に『ごめんね、あれは八つ当たり』としょっぴーの事を謝ってきて、同時に驚く話を聞いた。
しょっぴーは阿部ちゃんが目覚めなかったらどうしようと、毎晩のように魘されて泣くんだと言う。
🖤「そんなに?」
❤️「翔太が言っていいって、その上で謝るって言うから。あとは俺がフォローする 」
🖤「それはこっちこそごめん。でもしょっぴーの事は舘さんに任せたい、俺正直余裕なくて」
❤️「それはそうでしょ、もちろんだよ」
舘さんは『俺たちの分もそばにいてあげて』と言ってくれた。
みんなと別れて病室に入ろうとしたら、中で誰かが泣いている。
そっと扉を開けると、そこには阿部ちゃんに顔を埋める佐久間くんの姿があった。
🩷「阿部ちゃん…阿部ちゃん起きてよ…」
佐久間くんの声はあまりに哀しくて、気づかれないようにドアを閉めた。
別の日には、岩本くんが背中を丸めてずっと手を握っていた。
阿部ちゃんと長い時間を過ごしてきたみんなは特に心配なのに、俺が消耗しないように影で泣いて、阿部ちゃんを励まして、俺がいる時は明るく振る舞ってくれている。
俺が一番心配してると思っていたけど、みんなが俺以上に心配してる所を見せないようにしていただけだった。
そんなの、しょっぴーの箍が外れてしまうのも当たり前だ。
それがわかったこの日、家に帰って1人泣いた。
コメント
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泣いてるしょぴ💙優しいし、ロイヤルがおいでって言うと行くのかわちい。 ほんのりあべさく味もありましたな🤔🤔
みんな…🥹