雄阿「 綾橲、愛してる 」
此れは俺が遺影を見て発した言葉。
君に伝えられなかった大切な言葉。
其の言葉を発する時、
俺等の関係をよく知っていた
友人が言う事がある。
薔雨「 お前弥把の事未だ好きなの?笑
好きじゃ無いとかほざいてた癖になぁ、笑 」
そして「 リア充自慢かよ 」と毒を吐く。
お決まりの文句だ。
其れを聞く度に
心臓がぎゅっと音を立てている、気がする。
好きなのか
好きじゃないのか。
あの「 愛してる 」は無意識の言葉。
でも何時か薔雨に言った
「 冷めたかも 」は本音。
綾橲からの「 愛してる 」は
雑く返してた訳だし。
でも戻って来たら凄く嬉しい。
抱き締めてやりたい、なんて
柄じゃない事も考える。
嗚呼どっちなんだろ、?
って聞いたら誰も答えない気がして
踏み出せない憂鬱な一歩。
でも知りたいなら、
雄阿「 なぁ薔雨、俺って綾橲の事好きだと想うか? 」
こうして聴くしか無い。
薔雨「 少なくとも想いが無いなんて事は無いな。あと必要としてる気がする 」
毒を吐いたくせして、
俺等を応援していてくれた友人。
其の薔雨はイエスと答えている。
綾橲を必要としてる。
此の言葉に納得出来てしまって
何だか其の事態は腑に落ちない。
でも居たら嗚呼したいとか、
こうしたいとか想像は膨らんでゆく。
風船に空気を入れるように。
破裂させる事は難しく、
今日も昨日も想像を入れ続ける。
其れが “ 必要としてる ” なのだろうか。
相談に乗ってくれた薔雨に
手を振り背を向ける。
そして今日も綾橲を考えながら
俺は歩いている。
少し覗いている月を視界に入れて
歩いてゆく。
コメント
4件
薔雨くんナイスアシストすぎる(? 風船の表現?凄い好き、膨らむだけじゃなくて破裂って所も良き💓 失って気が付くものもあるよなぁ、辛い🥲()
もー好き。 タイトルから神なのは知ってるんだけど、これほど神とは思わんかった(