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第20話 これ以上の幸せなんて
夢の中――治療を拒否されたユーリだったが、何事か呟くと淡い光を生み出し、フェイの胸元に当てる姿が綾菜の視界からもわかった。
「あたたかい……」
「いったい……何が」
溢れ出しそうな感情を抑えるかのように歯を食いしばり、低い声で問うユーリ。
「……部下の、ひとりが……兄に、買収されていたみたいで……後ろから……」
「いや、いい、喋るな! 黙ってれば、回復が速まるはず……」
「結局……わたしは……さいごまで、家族と……わかりあえなかったなぁ……」
ユーリの言葉を無視して続けるフェイの口調は、普段の聞き慣れていた丁寧語から崩れていた。
心からの言葉を、素直に吐き出しているかのような言葉。
綾菜が聞いていて何より不思議なのは――死の淵にいるというのに、フェイの声音が明るいことだった。
(なんで? 視界を共有してる私にだって、身体がキツイのは***********************
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