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第21話 今更手放してたまるか
「……私、は」
そのまま続く言葉を、綾菜は一度飲み込んだ。
「……」
重い沈黙が場を支配しても、司郎は真剣な表情のまま綾菜の言葉を待つ。
(――ごめん、飛鳥馬)
内心で呟き、再び口を開いた。
「もし……またあんたにそう言われたら、改めて言おうと思ってたんだけど」
「うん」
「私は、やっぱりフェイさんじゃない。だから……そういうこと言うの、もうやめよう」
自然と綾菜の視線は下がり、自分を見つめる司郎の顔を視界から外す。
「今までだって、夕子と斎賀と一緒に楽しくやってたんだしさ。それでいいじゃん」
そう言いながら、綾菜はふと司郎からの告白を最初に断ったときのことを思い出した。
(確かあのときは、すごい平然としてたんだよね。それから普通に毎日教室に来るようになって……今回も、軽く流されるのかな)
なるべく明るい笑顔を心掛け、綾菜は顔************************
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