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【もう何もありゃしない】
だんだん鼓動が弱くなる。だんだん力が抜けていく
全部消えてく。努力が泡のように消えていく。
何が駄目だったんだろうね。
ワイワイ ガャガヤ
騒がしいほど楽しい毎日。誰かと言葉を交わせて幸せだ。
えと「え?!もう10時じゃん!」
るな「早く帰らないとです!」
じゃぱぱ「あ~終わったwwwしばかれるわ」
ヒロ「俺んち今日親夜勤だわ」
じゃぱぱ「い”い”な”ぁ”ッッッ」
たっつん「はよ帰らな…」
そんなくだらない会話を聴いているのが毎日の楽しみ
うり「もふくん一緒帰ろ〜」
飛び付いてくるうりは犬みたいで面白かった。
うりとは幼馴染で家が近い
もふ「うん。いいよ」
高校生なりに充実した毎日だと思う。自慢だってたくさんある。
ゆあん「漏れる!!なお兄Toilet貸して!!」
なおきり「ちゃんと返してね」
えと「発音いいなw」
うり「俺達帰るね」
バイバーイ
うり「あぁッッッ楽しかったな〜」
もふ「だね〜じゃっぴが鼻から麦茶吹き出したの面白かった」
うり「ww動画撮ってればよかったわ」
すれ違う人が見えない程話に熱中していた
もふ「うわっ!!」ヨロリ
アスファルトに足が引っ掛かってしまった。足がもつれて倒れそうになる。
うり「危ないっ!!」
うりの叫び声が耳を貫いた
地面が近づいてくる
キキーッッッ
軽自動車が突っ込んでくる。
誰かが覆いかぶさってくる感覚がした。その後はよく覚えていない…
だって轢かれたんだもの
どれくらい時間が経ったのだろう
身体中包帯だらけだ。点滴の針が刺さっている
痛い痛い痛い
看護師「…!!目覚めました!!」
大勢のざわめきと足音が聞こえた。問いかけられても何も言えなかった。思うように体が動かない。
うり…うり大丈夫かな?また迷惑掛けちゃうな
何日経っても誰もお見舞いに来なかった。いや、来たかもしれない。
でもそうでいいかも。なんとなく会いたくなかった。迷惑かもしれないし
寂しいのなんか慣れっこだ。静かな方が俺にはきっと合ってる。
数週間経って退院できた。今日は登校もする。
ガララッ
ドアの音が懐かしい。
のあ「もふくん?!」
もふ「あ、久しぶり」
のあ「だ、大丈夫なの?」
何も知らないのだろうか。
どぬく「も、ももももふくん!!」
シヴァ「あぁ〜良かったぁ無事で!」
もふ「そういえばうり…」
のあ「っ…もふくんうりさんは…」
頭が真っ白だ。なんで…なんで…
「意識が戻ってないんだよ…」
俺…なんてことしたんだ…ごめんなさいごめんなさいっ!!
のあ「いや半分嘘。ちょっと前戻った」
良くない全然。だって怪我させたんだもん
シヴァ「もふくんのせいじゃないからね」
どぬく「皆でうりを待ってあげようよ」
もふ「うん…」
廊下
ボーっとしていた
じゃぱぱ「あ、」
もふ「じゃっp…」
すぐにどこかへ去ってしまった。避けられたみたいだ。
今日はなんだか生きた心地がしなかった。皆会うと気まずそうにするか避けるか愛想笑いだった
恨まれてるかな。俺があんなことしたから…うりは、うりは…
冷や汗が背中を走って、小粒の涙が頬を伝った。
どぬく「な、泣いてるの?」
彼は眉を寄せて言った
もふ「ごめん…俺悪い事したんだね」
どぬく「え?」
もふ「皆俺を避けてる…恨まれてるのかな?どぬくさんも…」
どぬく「違うよ!!仲間を信じれない?困惑してるだけだよ!!」
もふ「そう…なのか、な」
もふ「グスッ…ヒックッッッ」
自分のすすり泣く声に気持ち悪い程イライラする。
でも、どぬくさんは優しく抱き締めてくれた。
また迷惑を掛けた
ここはどこだろう
皆の声がする
もふ「じゃっぴ!!」
気付いてくれない。聞こえてない?
じゃぱぱ「うりのほうが俺達に必要だよな」
たっつん「頭脳派とかほざいて…行動が大馬鹿なんよ」
もふ「え…」
えと「なのにノコノコ戻ってきて…」
ヒロ「もふくんなんていらない」
るな「私もそう思います」
なおきり「いなくたって同じだよな」
ゆあん「うん」
どぬく「そんな言わなくても…」
シヴァ「俺はそうだと思う。…本当は思ってるんでしょ?のあさんも」
のあ「え、分からないです…」
じゃぱぱ「うりもそうだろ?」
うり「うん。ほんとアイツが憎い」
うり「アイツのせいで奪われた。全部アイツが悪い」
謝ろうとした…でも頭が痛くなって蹲った。
もふ「痛い”…あ、あれ?」
指先がほろほろと崩れていく。桜みたいにどんどん散っていく。
天罰ってやつか
皆が振り向いて俺を見つめる
近づこうともせずに冷たく見下ろしてくる。
そして俺は消滅した
うり「俺の代わりに死んでくれてありがとう…もふくん」
もふ「う”わぁッッッッ!!」
悪夢から目が覚める。
汗だくだ。呼吸が荒くなって苦しい。
もふ「ハァハァ…ケホッゴホッ」
なんとも言えない気持ちが込み上がってくる
「俺の代わりに死んでくれてありがとう」
この言葉が頭の中でリピートされる。
もう誰も味方じゃない。見捨てられた。
今まで通知でいつも鳴っていたスマホがピコンとも鳴らない。
もふ「早く行かなきゃ」
俺の声以外聞こえない家で今日も
「いってきます」
そういった…
てと「新連載記念すべき第一話です」
てと「ノベルはチャットより独創的に書く時に使用します」
てと「なおもふ…楽しみにしてくれ!!」
てと「じゃさよーなら」