ここは千桜華学園中等部
この学園の中等部には2人の人気者が居た。
その1人、一ノ瀬 蓮は他とはまるで違うとても整った顔立ちで黒髪の切れ目、薄い唇、泣きぼくろというイケメンのお手本のような 顔で多くの人間を惚れさせた。
だが、当の本人は一匹狼という言わいるぼっちだった。
「…またか、」
そう言って引き出しに入っていたラブレターを取り出したのは、先程紹介した一ノ瀬 蓮。
これで今月何通目なんだよ…めんどくせぇ
そう思いながら連はラブレターを小さめの紙袋に入れ、そのまま読まずに放置する。これを繰り返しているせいで、紙袋は量がいっぱいになっていた。
「キャァァァー♡!!!」
4組の方から、黄色い歓声がおこる。
「…またかよ」
女子がこんなに騒いでるのは鈴宮っていうやつ以外、有り得ねぇな…
人に対して無関心な蓮が覚えている数少ない 名前だ。あまり、関わったことは無いが、小学校も同じのため、嫌でも覚えてしまう。
まぁ、同じクラスなったことねぇけどな…
蓮の記憶の中では1度も話したことがないため 女子が話している情報でしか彼を知らない。
まるで女子のような可愛らしい容姿に明るく、優しい性格で文武両道、家事も得意…
そう考えていると、もうすぐ授業が始まるため学級委員が着席を呼びかけていた。
大人しく、蓮も着席する。
しばらくするとチャイムがなり、学級委員が号令をし、クラス全体で挨拶をする。
そして、授業が始まった。
この授業は数学の5限目。今日は定時退校日なので、この後の授業はない。クラスメイトたちは嫌そうにしながらも、早く帰れないかとソワソワしながら授業を受けていた。
授業も終盤に差し掛かってきた頃、体育から帰ってきたらしい4組が教室の前を通過していた
「じゃ、ここ、一ノ瀬、答えてみてくれ」
俺は、先生の声にも気付かず、廊下を見ていた
「…一ノ瀬、?」
「…あ、はい」
そして、自分が当てられていることに気づき、ようやく席を立つ。
その時、ふと廊下にいた1人の男子が目に入った。
その人物は立ち止まり、目を見開いて蓮の方を真っ直ぐに見ていた。
…誰だ、あいつ…俺の事みてるのか、?あいつは、…女子たちが話してた特徴と一致している
…あぁ、そうか、あいつが…鈴宮、優…
「…一ノ瀬!」
そういえば、当てられてたんだったな
「…この問題は、…」
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これは、2人の男子が
恋に落ちる話。
この2人は一体、どんな恋をするのか…