リクエスト部屋
過去に頂いたリクエストはこちらでお応えしようかなと 😌💭
それでは第一作目 ‼️「 初めてのお客様 」どうぞ ~ 😽🎵
底辺中の底辺的存在のホストクラブで働いている一般人
そんなダメダメ要素をすべて持っている俺。
アニメみたく、みんなから愛され、チヤホヤされ、この職だけで生きていけるなんてほどの人気じゃない
俺を指名してくる客はこれまでゼロ。
赤「……ぁ、明日かぁ〜……っ、」
当然、指名なんてこない俺は楽屋でスマホをいじってたって誰からも指摘されることがない。
なんのために働いてるのかな。俺って。
なんて思いながら掛け持ちしているバイトのシフト調整をカレンダーとにらめっこしながら決める
桃「ちょっとちょっと〜、りうらはまぁ〜た。スマホかねぇ〜?笑」
この店の所謂オーナー的役割の人に声をかけられる
このオーナーとは元々親しい関係ではあったため、怒られることはないのであろうと思っていたが…
流石に毎回来ては、スマホだけを見て帰るだから説教か…?
赤「……俺を指名する人なんてだーーれもいません。」
赤「いいじゃないですか…」
ネガティブ発言をポッと呟く
そうだよ、俺を指名する人なんていないんだよ。
居たとしても1日で終わる。(やったことないからわからないけど。)
桃「そんなりうらくんにご朗報〜〜っ!!」
赤「……なんです?」
桃「ついさっき、指名。入ったよ♪」
ニコニコ嬉しそうにこちらを見てくる
……俺に指名が入ったぁ??
そんな嘘言わなくても俺は気にしないってのに……笑
赤「別に嘘つかなくても平気ですよ。」
桃「嘘じゃないわ!w」
赤「………え。」
上手く脳を回せない
思考が「指名。入ったよ」辺りで止まってる…その先の言葉が入ってこない。
赤「俺……っ、表に出ていいんですか…っ?!✨️」
桃「うん、初接客。ビタビタに接してきて♪」
「ビタビタ」。
オーナーのワードセンス独特で好きだなぁ…笑笑
……よしっ、スーツもしっかり整えた。
赤「頑張るぞぉ〜〜っ!!」
赤「……ようこそ、ひ…め………」
青「……ぁ、にひっ!♪」
……………男。
ひょろがりの男。
え、俺の初接客男なん??
赤「殿様でしたね、失礼しました…」
青「えぇ〜っ、姫でもよかったんのに……」
赤「………からかってます?」
青「からかっとらんよw」
なんだ、コイツは…
めちゃくちゃ腹立つ……
でもまぁ……、コイツが俺の常連になってくれれば……な?
赤「ここでいい?」
青「もちろん♪」
赤「…なに、のむ?」
初めての接客だから緊張するし間違ってないか本当にパニクる…
手汗がじわりじわりと滲む、ポタリと零れそうになる。
その手をズボンでキュッと拭き取る
そんなことをしている間にお客さんはドリンクが決まったみたいで指を指される
赤「…ん、…じゃあ作ってくるからさ。待っててね。」
青「うん、待っとるで。」
赤「えらこに待っててくれたら俺、嬉しいな…?」
青「えらこ……わかった。えらこに待っとく。」
コイツ従順だな。
俺の手で転がしてやりたい…………
……は?なにを考えて…っ、
赤「あぁぁ”っ…!!」
赤「おまたせ、えらこに待っててくれた?」
青「うん、浮気とかしとらんで?」
赤「別に疑ってないよ…」
優しく撫でる
こうすれば堕ちる…、きっと堕ちるんだ。
……嬉しい、俺にもお客さんが出来た。俺にも表に出て接客できてる…
赤「ねぇ、名前は?」
青「……まろ。」
赤「まろ…?そっかぁ…まろくんって言うんだ〜。」
「まろ」…ねぇ〜。
覚えたよ、君の名前。
赤「ふふっ……、これからも俺のこと。選んでくれる…?」
青「……っ、まろ。りうらにハマったかも……」
堕ちた。俺に堕ちてくれたんだ。
そっか、俺もホストとして生きていけるようになるかもしれないんだ……
そう思うと目の前に居る彼が愛おしくてたまらない衝動に駆られる
赤「……可愛いなぁ…。」
青「…!! ねぇ、まろ!可愛い??」
赤「うん、初めてのお客さんだからめちゃくちゃかわいいく思える…」
青「……そう…、なの?」
あれ、こういうこと言わないほうがよかったんだっけ。
やっぱ、接客数の少ないやつって引かれるだろうし……
あぁ、しくじった。俺ってやっぱり初心者。
青「んふっ、まろが1番かぁ…。」
青「まろもここのお店はりうらが初めてやなぁ…。」
「ここのお店は」その言葉を聞くと心臓がドキッとする
…そうだよね、こんなに扱い方慣れてるんだったらやっぱ他の店とか行くよね。
嫉妬するな、羨ましいな。
まろが初めて行ったお店で初めて対応されたキャストは誰なんだよ…。
赤「…じゃあさ、俺がまろの1番のホストキャストになるよ。」
青「……っえ…、?」
赤「まろがもう2度と他の人を見れなくなるくらい俺の沼に溺れさせてあげる。」
青「……せやねぇ。」
にこりと笑う
やっぱりどこか余裕ありげなところが気に食わない…
別にいいんだけどな、俺に堕ちてくれればいい話だし。
青「……っしょ、」
こっちに寄ってきたかと思ったら俺の顎をぐっと引き寄せて目線を合わせられる。
所謂、顎クイ…というものをされる。
綺麗な青い瞳。それに胸がきゅーっ、と締め付けられる
青「りうら、俺に主導権あるから……な?」
赤「……わかってる。」
青「えへっ、また来るな。」
赤「明日、明日来てね。」
やっぱり腹立つ。
明日こそはもっと男らしいところを見せたい…!!
明日こそは俺が上だってわからせるんだから…
青「わかった、りうらが可愛く居てくれたら来ようっかなぁ〜ん♪♪」
赤「……最悪…。」
青「可愛くないぞ〜〜笑」
「このこの〜」とでも言うかのように肘を俺の脇腹辺りにツンツンしてくる
ニヤニヤした目でこっちを見てくる。……腹立たしい。
赤「っしょ、またね?」
青「うん、またね。」
カランカランッと音を鳴らしてコツコツと歩いていった。
赤「明日も来てくれるかなぁ…」
赤「…し、頑張ろ!!」
俺の初めてのお客さん――。
end
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