青「その子とは、そこの公園で会ったんだ」
桃「………………」
青「僕達5人は赤ちゃんの頃から知り合いで5人でずっと遊んでたんだけど、ある日突然その子が現れたの……すごく痩せ細ってて、下向きながら寂しそうにブランコに乗ってた、僕と同い年で、多分5歳ぐらいの時かな」
桃「…………」
青「だから話しかけたんだ、どうしたの?って、そしたらその子すごく怯えてて、でも紫くんが落ち着かせてくれてその子の話を聞いたんだ」
桃「……虐待……ですか?」
青「多分…そうかな……今までは外に出ては行けないってルールがあったけど、今は家にいると邪魔だから夜に帰ってこいって言われてるって言ってたかな」
桃「酷いですね」
青「だから僕達が助けてあげるって約束したんだ。そこから一緒に遊ぶようになって、すごく楽しかった。でもその子笑ってるのに目に光がなくて……みんなで決めたの。その子が光を見れるように助けてあげようって…でも居なくなっちゃったから」
桃「約束が果たせてないんですね?」
青「うん、今も探してるんだ。小学1年生の頃に居なくなっちゃったんだけど……今は見つかりそうで見つからないところに居るんだけどね?」
桃「どうゆうことですか?」
青「ううん、気にしないで」
桃「はぁ……」
聞いて欲しいって言っといてそこは聞いちゃ駄目なのかよ……
青「桃くんは、この話聞いてどう思った?」
桃「その子が羨ましいですね」
青「え?」
桃「辛い事があっても皆さんがいるじゃないですか、目に光が無くとも笑えてたんですから、その子にとって大切な存在になってると思いますよ?」
青「そっか……恨まれてないかな?」
桃「なんでですか?」
青「助けられなかったから」
桃「恨んでるかもですね。……でもしょうがないと思います。その時は子供ですもん。しかも急に居なくなったんですから。助けるも何もって話じゃないですか。多分その子も今の歳になってしょうがないってなってるかもですし、知りませんけど」
青「そうなのかな……」
桃「俺の家もうすぐなんで、もう大丈夫です」
青「最後まで送るよ」
桃「………大丈夫ですって言っても……来ますよね」
青「あたりまえ」
桃「はぁ………」
めんどくさい……
青「そんなに嫌だった?」
桃「別にそんなんじゃないです。早く帰りましょう」
青「あ、うん」
桃「ここです。送ってくれてありがとうございます」
青「え?ここ?」
桃「はい」
青「普通の家だね」
橙「あー…俺貴族じゃないので」
青「そうなの?」
桃「俺のじいちゃんが金持ちで、ストロベックス学園に入れって言われて入ってるので…」
青「そうなんだ」
桃「普通の人生過ごしたいのに…ボソ」
青「え?」
桃「ありがとうございました。でわ」
(家に入る)
青「あっ……」
本当に記憶ないんだな…作り笑いもしてるし…
何があったの…桃くん…