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悠「あ、あぁ…」
酒のような液体を頭からトクトクと注がれる感覚と共に目を開けると、古びた部屋の中にいた。目の前には5人の海賊と思われる奴らが立っていた。しかし、その中に狼男はいなかった
バードリー「起きましたぞ、船長」
左を向くと二足歩行の鳥の姿をした何者かが俺の頭から酒を注ぐ
手足は椅子に縛られており、動けない
悠「ぐっ、クソ、やめろ」
酒で上手く呼吸ができない
ティード「おはよう、探偵の小僧。バードリー、もうよいやめろ」
バードリー「人間ごときがぁ、私たちに歯向かうなど言語道断!酒におぼれるがいい」
悠「げほっ!げほっ!」
ティード「やめろと言っているのがわからんのかぁぁ!!」
真ん中の位置の海賊が狼に姿を変え、バードリーを殴り飛ばした
バードリーは壁に打ちつけられ、倒れ込んだ
バードリー「申し訳ございませんんん!お許しをぉぉ!」
ティードは懇願するバードリーを踏みつけて、俺に語った
ティード「貴様、人間どもの世界で俺の部下に手を出したらしいな」
悠「はぁ、はぁ、だったらどうするんだよぉ、あぁ?」
ティード「お前の名を雪とかいう女から聞いたことがある」
ティード「だがどうだ?助けに来た白馬の王子様がこのザマとは」
ティード「お前、もう一度ここにきてどうするつもりだった?コロウにでも力を借りに行くつもりだったのか?」
ティード「だとしても、少し無鉄砲だったようだなぁ」
ティード「貴様、トンネルで俺たちを…どうするといった?」
悠「あ?」
ティード「どうするか聞いているんだ!」
ティードはサーベルを抜き、俺の首元に刃先を当てた
悠「お、おいおい、、まじかよ」
ティード「バラバラにしてやる、だったか?それが、このザマだよなぁ、なぁ?」
ティードの仲間たちがヘラヘラと笑い始める
ティード「いいか?世界を繋ぐ女は手に入った。貴様はもはや用済みなんだよ」
ティード「ここで殺してやる、さらばだ小僧」
俺は死を悟った。あ、これ死んだ
ティードが剣を大きく振りかざしたその瞬間
???「水魔法、ドルフィンズ!」
目の前に透き通った色のイルカが現れてティードたちを錯乱する
ティード「なんだ貴様は」
???「よう、海賊共、探偵君を引き取りにきたぜぇ」
天井に竹槍を持った鎧姿の男が張り付いていた
バードリー「お前ら撃てぇ!」
バードリーはすかさず皆に指示を出す
バンバンバンバン!
狭い部屋に銃声が響く
鎧の男は、見えないほどの速度で銃弾をすらりと避けた
???「ほいほいほいっと!」
???「それじゃあ、おれらはとんずらこくぜぇ!」
鎧の男は俺が気づかない間に手足の拘束を解き、俺をかかえていた
悠「なにがどうなってんだよ!」
鎧の男は海に飛び出した
???「ドルフィンズ!」
また、イルカが出現して鎧の男の足の下を支えて海を駆ける
ダグ「よう、探偵、俺の名はダグ、我がアルタイル王国の国王様がお前をお呼びだぜ、俺はその迎えに来た」
ダグは鎧を外し、顔を見せた
悠「あんた、人間か?」
ダグの耳は人間のように丸かったのだ