二人して、いろんな服を持ち寄ってみて、結果的にトップスは胸元に大ぶりのリボンタイをあしらった白いブラウスに、アウターは爽やかなシャーベットグリーンのスプリングコートに決めた。
「これで、コーデもバッチリでしょ!」と、満足そうに笑うアミに、
「うんうん、バッチリだよね」と、エミが何度も頷く。
「ねぇエミ、ここまでしたらさ、ヘアアレンジもしちゃわない?」
俄然乗ってきたアミが提案をすると、
「そうするー!」
すぐさまエミもその話に乗っかった。
「じゃあ雑誌買ってって、美都にはどんなのが似合うか見てみようよ」
言うアミに、「了解ー」とエミが返事をして、書籍売り場へと向かった。そうして、ヘアアレンジを特集している雑誌を何冊か買うと、二人は意気揚々とデパートを出た。
家に帰る前にカフェに寄り、作戦を練ることにする──。
「ねぇエミ、美都には、どうやってアプローチをしよっか?」
「えーと、まずはチーフとのデートの予定を、聞かなきゃだよね」
「そっか、そうだよね。可愛くなった美都を、チーフに見てもらわなきゃだし……」
そこまで話して、ホットのカフェラテのカップを手に、アミが「うーん……」と考え込む。
「上手く聞き出せるかなぁー」
「そこは、アミの腕の見せどころでしょ。誘導尋問お得意だし、がんばって」
エミが、アイスのカフェラテをストローでクルクルと回しながら言う。
「えー、エミもちゃんと加勢してよ?」
「もちろんだってば。明日の月曜日、がんばろーね!」
手を上げて応えるエミに、アミがハイタッチをして、二人はふふっと笑い合った。
コメント
1件
2人して楽しんでるね🎵