コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
明けて、月曜日──
ランチタイムに、美都を連れ出したアミとエミの二人は、食事もそこそこにさっそくミッションを発動させた。
「美都、最近チーフとはどうなの?」
ふいにアミに訊かれて、
「ぶふっ……ど、どうって?」
美都が、飲んでいた水にむせる。
「うまくいってる感じなのかなぁーと思って」
エミが笑顔で言い足すと、
「うまくっていうか……その、問題は別にない感じだけど……」
やはり恥ずかしいのか、美都が下を向いてボソボソと喋った。
「そっか、デートとかは? 最近どっか行ったの?」
「え、えーと……」
矢継ぎ早なアミの質問に、美都が戸惑っているのを察すると、
「どこかオススメのスポットがあったら、私たちも知りたいしね」
エミが、すかさず横からそう口添えをした。
「オススメ……かどうかだけれど、新しくできたスパなら、一緒に行ったかな……」
「スパって、前にも温泉行ってたよね? 二人で」
エミが、温泉まんじゅうをおみやげにもらった時のことを思い出して、問い返す。
「ああ、うん、チーフが大きな案件を抱えてて、疲れてそうだったから、少しでも癒やせるスポットにしたくって」
「そっか、相変わらず仲がいいよね」アミが言い、「次は、どこかに行く予定あるの?」と、間髪入れずに尋ねた。
「次は……来週の日曜に会うことになってるけど、まだ行くところまでは……」
そこまで話して、美都がハッとしたように口に手を当てて、またしてもアミに乗せられて予定を吐いてしまったことに、ハァーとため息をついた。
一方のアミは、うまく予定を聞き出せたことに、エミにウインクをして見せると、エミの方も美都に気づかれないよう、ウインクをして応えた。
「……来週の日曜ね。そしたらさ、ちょっとそのデートの前に、私たちに時間くれないかな?」
「時間て……?」
アミからそう告げられて、美都が不思議そうに首を傾げた──。