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銀行員は9時から3時までの規則的な勤務だと思っているらしいけど、冗談じゃないわ!



疲れ切った窓口係の前に、苛立ちながら座っている顧客が、列をなしている光景と壁の時計を見比べて、麗奈は今日も残業だわと大きくため息をついた



銀行の受け付けカウンターに座って、冷房で冷えた脚を顧客に見えないようにすり合わせ、顧客の支払い書類の画面を見ながら素早く入力していく



窓口の営業時間はあと30分で終わるものの、列をなす受付順番を待っている顧客を見て、少なくとも業務が終了するのはこの後1時間後だろうと思った



インターフォンを押し、次の客を受付けテーブルに呼ぶ前に、少し休憩をしたくて机の前に準備中のボードを置き、麗奈はトイレ休憩に入った



そんな一瞬だけホッとした時にやはり思い出す


あの先日会ったブラック・サイモンの事を


あまりに強烈な印象をうけたのだから無理もない



抗議活動のビラ配布をしている時に気が付いた、数メートル先に佇んでいる巨漢の男の姿が目に入った



そしてなんと言うことか、その大男が大股で自分達の所に歩いてくるのだ



麗奈は覚悟した、こんな抗議活動をしているのであれば、必ずこういった衝突する場面は避けられないだろうと予想していた



録画をする準備をして、怪我の一つも受けるかもしれないと、麗奈は覚悟して男に挑んだ




復讐ジュリエット~DV元夫に復讐の花束を~

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