ライチ光クラブより二次制作になります。
※BL要素含
※ジャイゼラです。
あの日以来
雨谷との生活を始めてもう3ヶ月経っている。
雨谷は前にも増してボクの行動を制限するようになった。最近では外出さえも時間が決められている。理由としては周りの人にバレたく無いだとか何とか言っていた。
しかし変わったことが一つある、それはボクへの呼び方だ。「寛之」から「貴方」になった。
ボクの妻にでもなったつもりなのだろうか。
この男は、毎朝飯を作り、ボクの起床を待ち構えている。
幸せそうな笑みを浮かべてボクが朝飯を食べている姿を見ている。これじゃあ子供みたいだと、雨谷に言うと
雨谷「いいじゃないですか、ここでは僕しか貴方のこと見てないんだから」
とこんなことを言っている。
常川「確かにそうだな」
ボクはおかしいのだろうかこの軟禁状態でも恐怖を全く感じない。何なら慣れてきているまでもある。
ボクは前々から不思議に思っていたことを聞いてみた。
常川「雨谷、お前なんでボクがいる場所がわかったんだ?」
すると雨谷はニタァと笑って答えた
雨谷「愛の力って、やつかな?」
ボクは鼻で笑ってから
「男がそんなこと言うな」と言ったが少しドキッとしてしまった。
少しだけ。
急にボクの手を雨谷が握ってきてこう言った
雨谷「今まで言わなかった僕の話聞きたい?」
さっきの雨谷とは打って変わって真剣な表情になっている。
常川「聞きたいな、それは」
雨谷「実は僕、あの爆発事故の日で死んでるんだ」
一瞬時が止まった気がした。
常川「何馬鹿げたこと言ってるんだ、お前は今ここにいるじゃないか」
笑っているボクとは対照的に雨谷は泣いている
雨谷「ゼラが見てる世界はずっと幻想だよ。僕もこの家もその朝食も全部が幻想」
何を言ってるんだこの男は今もボクの目の前で喋っているじゃないか。
常川「雨谷お前、おかしくなったのか?」
雨谷「ゼラ、もうすぐお別れだ。このユメも時期に覚める」
常川「さっきから何を言ってるのか分からないんだが」
雨谷が抱きついてくる。
雨谷「僕をユメの中だけでも生き返らせてくれてありがとう。」
常川「何を言ってるんだ?雨谷」
状況がイマイチ理解できない
雨谷「愛してる、ずっと愛してるんだゼラ」
常川「お前が好きなのはゼラなのか?」
雨谷が離れる
常川「お前が好きなのはボクだろ」
雨谷「そうだった、僕が好きなのは寛之だ。ずっと好きなんだ。」
せっかくの綺麗な顔が台無しだ。
常川「昔、お前に女じゃないじゃないかなんて言ったがあれ訂正していいか。」
常川「お前、綺麗だよ。女じゃなくても、男でも綺麗だ。」
雨谷がほっとした表情を浮かべる。
雨谷「頑張ってきてよかった。嬉しいよ、寛之」
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