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家はほぼ完成と言っていい。

でもまだ生活するうえでは色々足りない。


その為にも明日から、いよいよ『鉄』を作る。


そんなわけで、今夜はここまでとして、俺は部屋に戻る事に。おやすみと伝え、部屋へ戻った。


なんやかんや働き過ぎた。

疲労ひろう困憊こんぱいで死にそう。



自室へ入って、そのままベッドまでフラフラ。ベッドと言っても、まだシーツも何もない木製のベッドだけど。……固い。固いけど寝よう。今は疲れが勝る。重いまぶたに負け、俺は深い眠りにいた。





――優しい声がした。


俺の名を呼ぶ優しい声。

子供の頃、どこかで聞いた覚えのある声。どうして、俺を呼ぶ。……俺はまだ、眠いんだ。


「……起きて下さい」


頼むから……もう少しだけ。


「ラスティさん。起きないと、耳を甘噛みしちゃいますよぉ~」


俺の耳元に甘い声が響く。

この脳がとろけそうになる癒し系ボイスは、スコルじゃないか。――って、スコルぅ!?


「なんでいるの!!」

「あぁん、惜しかったです」

「な、何をしようとした……?」


「なかなか目覚めないので起こしに来たんです。もうお昼前ですよ」

「あー…そんな時間か」


外は雲ひとつない青天。

気持ちの良い風が吹いて、俺は気分が高揚する。清々しい。いやいや、そんな場合でもない。


「朝ごはんはどうしますか、ラスティさん」

「ああ、食べるよ。腹が減ってはなんとやらだ」



一階へ降りてリビングへ。

毎度お馴染みの甘酸っぱいラズベリーを頬張って、俺はそのまま外へ。……ん? そういえば、アルフレッドとハヴァマールの姿がないな。


なんて思っていると、察したスコルが教えてくれた。


「アルフレッドさんは島を回ってみると、ひとりで行ってしまいました」

「そうか。まあ、アルフレッドは俺が気持ちよく寝ている所を絶対に起こさないからな。気を遣ってくれるんだ」


「……うぅ」


なんだかスコルが複雑そうな表情をしていた。まさか、さっきの事を気にしているのか。俺的には嬉しかったけどな。


「気にすんな。それより、付き合ってくれ」

「つ、付き合う……!?」


今度は顔を真っ赤にするスコル。なんか呼吸が乱れているっていうか、今にも卒倒しそうな勢いで震えている。おいおい。


「勘違いが過ぎるぞ。いいから、行くぞ」

「は、はひぃ……」



目を回している。

だめだこりゃ。



庭に出ると、ハヴァマールが日光浴をしていた。



「おはよ、兄上」

「おはよう……て、なんだか気怠けだるそうだな」

「昨晩は働き過ぎたのだ~…。こうもなる」



それにしても、だらしがない。メイド服の短いスカートがめくれそうだ。てか、本当になんでメイド姿なんだか。



「さて、今日は『ワークテーブル』を使う。いよいよだ」

「おぉ、ついにか!」



スコルとハヴァマールに離れてもらい、俺はスキルを発動。『ワークテーブル』を召喚した。ボンッと軽い爆発と共に、目の前には長机が沸いて出て来た。



「これがワークテーブルか……なんかシンプルだな」

「見た目はアレだけど、この机の上なら様々なアイテムを製造できるのだ」

「それで、鉄はどうすればいい。昨日入手した『鉄鉱石』を製銑せいせんする溶鉱炉とかなんてないぞ」


「元来は、鍛冶屋ブラックスミスの仕事。けれど、兄上にはそのテーブルがある。鉄鉱石を『10個』消費し、鉄を『10個』生成できるのだ」


「でも、そんな説明書きはないぞ?」

「ちゃんと見るのだ。“鉄など金属類を扱えるようになる”とあるだろう」

「あるな」


「では、そのテーブルの前に立ってみ」



と、言われて俺はテーブルの前へー……んぉ!? なんだ、この不思議な感覚。急にスキルが増えたような。



「これは、専用スキルってヤツか」


「そうだ。そのテーブルの前にいる限り『鉄製造』スキル、『武具製造』スキル、『日用品製造』スキル、『特殊設備製造』スキル、『高確率精錬』スキル、『ポーション製造』スキル、『爆弾製造』スキルなどなど様々な便利スキルが使えるのだ」



凄すぎだろ!!

無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ

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