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気まずい雰囲気…
(話しかけづらいが、このまま終わるのは嫌だ。)
僕が悩んでいると、真白がふと僕の方を向いて言った。
「拓馬くん。赤いバラの花言葉…知ってる?」
「赤いバラ…?」
赤いバラって良く、告白なんかに使われるよな…
「時間切れ〜!」
真白は笑いながら言った。
「赤いバラの花言葉は、”あなたを愛しています。”だよ」
「あなたを愛して…」
僕は「愛しています」と言い切る前に、自分が何を言わんとしているのかを自覚し、顔が赤くなった。
「ま、真白…!」
「なーに赤くなってるのかなぁ、拓馬くんは?」
「からかうなよ…」
そう言いながらも、僕は別のことを考えていた。(花言葉か…花って一つ一つに意味があるんだよな。真白が好きなんだったら、今度調べてみるか…)
「すみませーん、赤いバラください」
気づけば真白は店員さんへバラを差し出していた。「僕が払うよ」と言うが、僕に払わせる気は毛頭ないらしい。僕達が花屋を出る頃には、辺りは少し薄暗くなっていた。僕が空を見上げていると、真白が小走りに走った。
「拓馬くん、赤いバラを受け取っていただけませんか?」
「え…?」
僕は赤いバラの花言葉を思い出し、恥ずかしくなった。それに、これじゃどっちが彼氏でどっちが彼女かわからないじゃないか…
「全く、真白はかっこよすぎるよ」
「ふふん、そうでしょ。それで…受け取って頂けますか?」
僕は真白からバラを開けとった。
「もちろん」
今日は僕の今までの人生の中で1番最高の一日になった。