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#ハッピーエンド
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「……ごめんなさい」
謝るなと言った傍から再び謝罪の言葉を紡いだベルに、レンブラントの眉が跳ね上がった。
「今度は何を謝ってる?」
「あなたがそんな気持ちでいてくれたのに、私、ちっとも気づけなかったから……ごめんなさい」
「ああ、それは謝るべきだ。でもって、これを期に俺がいつもあんたのことを一番に考えていることを頭の隅に置いておくと約束してくれ」
「あら……心の真ん中じゃなくても、いいんですか?」
「……そ、それが許されるなら……どうか、ど真ん中に……頼む」
苛ついていたレンブラントの表情は、ベルとやり取りをするうちに、ほとほと困り果てたものに変わった。
どうあってもレンブラントは、ベルには勝てないと、この時改めて実感した。
一方、ベルはレンブラントの心情に気づいてはおらず、更に困らす発言をする。
「でもってですね、これを期にこれまでの……あなたが知っている全てのことを教えていただけないでしょうか?」
ベルはじっとレンブラントを見つめながら訴えた。
熱のせいで潤んだ瞳が、まるで甘える子猫のようで、レンブラントはうっと呻く。
「話すことは話す。だが、あんたは熱がある。こんな状態で聞いたって頭に入らないだろ?とりあえず寝ろ」
「薬が効いてきましたので、大丈夫です。ご心配ありがとうございます」
「さっそく心配っていうワードを使いこなしてきたか。あんたは本当に利口だな」
「はぐらかさないでください。レインブラントさん」
「っ……!」
なんとか睡眠をとってもらおうと頑張ったレンブラントだが、まさかの攻撃に思わず息を飲む。
「……おい、名前を混ぜるな。他の男の名を呼ばれているような気がして不愉快だ」
「あら、そうですか。あなたのお名前を省略しただけです。あと、きちんと話してくれるまで、私はあなたのことをレンブラントさんではなく、レインブラントさんとお呼びさせていただきます」
出会って早々、ベルは名前を盾に虐待を受けた過去を話さざるを得なかったことをしっかり覚えている。
そして脅した側も、しっかり覚えているし、ものすごく後悔している。
「あ、そうそうレインブラントさん、毛布ありがとうございました。気が利きますね、レインブラントさん。ところでレインブラントさん、喉は乾いていませんか?そこ……レインブラントさんの目の前にある」
「わかった……ベル。あんたの勝ちだ」
よくもまあ好いた男に向かって、こんな地味な嫌がらせができるもんだとレンブラントは溜め息を吐く。
だが、惚れた弱味だ。レンブラントは嫌々ながらも、ベルの望みを叶えることにした。
コメント
1件
いや〜、もうこの2人のやり取りが最高すぎるわ!特にベルが「レインブラントさん」ってわざと間違えて呼ぶ嫌がらせ、めっちゃ可愛いし、レンブラントが「惚れた弱味」って自覚してるところが胸熱🔥 熱で潤んだ瞳のくだりも「子猫みたい」って表現が刺さる。109話もぶっ飛ばして読んだけど、この距離感がゆっくり縮まってく感じ、たまらんわ!