テラーノベル
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💛💜
正直に言うと、最初から分かってた。
ひかるが五円玉を取り出した瞬間に、だ。
💛「……見てて」
声は低くて、落ち着いてて、余裕ぶってる。
その“余裕”が、今日は一番危ないってことも。
💜(あー……これは、やる気だな)
💜(ははwまたラウの仕業かー?)
五円玉が揺れる。
規則正しく。
💛「……深呼吸。……力、抜いて」
こんな時でも呼吸発言かよ。
それにしても言い方がずるい。命令みたいで、でも優しい。
ちょっと付き合ってやるか。
💜「……」
俺は目を伏せて、ほんの少しだけ反応を遅らせた。
〝かかったフリ〝をするには、それで十分。
💛「……どう?」
💜「……うん」
声を低く、短く。“素直”を演じる。
💛「……よし」
あ、その表情、完全に油断してる。
💛「……じゃあさ」
💛「かわいい声出しながら俺の名前呼んで?」
💜(……はいはい)
内心では笑いながら、表情だけを緩める。
💜「……ひかるぅ?♡」
💛「………///」
💛「俺のこと…褒めて?」
💜「ひかるの顔、中身、そして筋肉、
全部だぁいすき♡」
ひかるの頬が緩んでいるのが分かる。
気づいてない。
どうせこの瞬間は覚えてないって、顔してる。
——その隙に。
俺はポケットの中で、
スマホの録音ボタンを、そっと押す。
💛「……じゃあ今度は…どれだけ好きか行動で示して?」
💜「……」
💛「ちゃんと、俺の言う通りにして?」
声が、少し楽しそうだ。
調子に乗ってんな。これは。
💜(……ふふ、これは……)
💜(あとで効くな)
俺は従う。 全部、素直に。
声も、仕草も、
“かわいい”って言われそうなやつを、わざと。
💜「ひかるぅ?もっとキスしたいな?♡」
💛「……」
💛「……今の、反則」
——そう言いながら、
自分が一番、反則なことしてるのに。
──────────────
💛「……よし、終わり」
💛「どうせ ふっかは何も覚えてないからなー」
💛「あー楽しかったぁ…」
おい、ひかる。それは完璧なフラグだ。
💜「……うん」
💜「……たぶんね?♡」
💛「……?」
首をかしげるひかるを横目に、俺は立ち上がる。
💜「ひかる」
💛「なに?」
💜「これ、聞いてみる?」
スマホを差し出す。
再生
——流れるのは
低くて、甘くて、
ちょっと調子に乗ったひかるの声。
『……じゃあ今度は…どれだけ好きか行動で示して?』
『……ちゃんと、俺の言う通りにして?』
💛「………………」
💜「全部、覚えてるよ」
💜「だって最初から、かかってないしw」
💛「……は?」
💜「どうせ記憶ないと思って、好き勝手言ってたでしょw」
💛「……」
耳まで赤い。これは、完全勝利。
💜「催眠よりさ…」
💜「油断してるひかるの方が、よっぽど可愛かったよ」
ひかるは顔を覆って、小さくうなった。
💛「……それ、消せ」
💜「やだ」
💛「……」
💜「大丈夫」
💜「俺が一人で、大事に聞くから」
~後日反省会~
ひかるはえらく静かだった。
💚「……何があったの?」
💛「別に…」
完全に何かあったような様子だ。
❤「まぁ、人は誰でも触れられたくない部分はあるよね」
🖤「何があったかは、ふっかさんに聞けばいいや」
💚「こら!めめ!そういうのは、口に出さずに心の中で思っておくものなの!!」
💚「そしてこっそりふっかさんに聞き出しなさい! そしたら俺にも教えて?(ボソッ)」
💛「もう、やめてぇぇぇ」
🤍「はい、反省会終了〜!
次は“成功体験談”が語れるように、皆がんばろうねぇ~♡」
それ以来、
ひかるはしばらく皆の前で五円玉を見るだけで赤くなるのであった。
——催眠作戦、完全敗北である。
コメント
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待ってましたいわふか💛💜 ふっかさんにしてやられましたね🫣 そんなひかるもふっかさんも尊い🥹