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あの事件からしばらく時が経ったあと
アイリス)お、お前らどーした……?
何故か今正座でとあるものを懇願されている
アビス)先程も仰った通りアイリスさんと同じ人にさせてください
アイリス)????えっと…それは可能と確信して言ってる?
カルド)勿論です
アイリス)あ〜…な、なんで知ってんだ……
カルド)まぁ、酔っているアイリスさんに全て聞きました
アイリス)チッあの時か…
でかでかと溜息をつき「確かにできる、だが私の詳しい力を話しておく」と言うと固唾を呑んだ
アイリス)私の力はまず色んなものが使えること、あとは「こんな力を根絶やしにする訳には行かない」って理由で死ぬ事が出来ない、私が伝承できるのはこの死ぬ事が出来ないって所ね
カルド)不老不死が自分達みたいな凡人に受け継がれていいんです?
アイリス)そこはあんたら次第よ、特に能力が拒否を起こすことは無いけど…お前ら自身が「いや」って理由で不老不死を拒否するのは一応できるよ、でもなった後に言われると私にはそれは無理ね
アビス)不老不死は禁術では…
アイリス)まぁね、でも詳しいのは私もわかんないわ
アビス)アイリスさんのご両親がやったって事ですかね…
アイリス)さぁね、そうじゃないかな
伝承の書物を調べているとランスが後ろから抱き締めてきた
アイリス)苦しいわ、離れな
ランス)アイリスは色んなものを抱え込み過ぎてる、辛さぐらい分けさせてくれ
アイリス)へ?ちょッ!んぅっ…
ランスに顎をクイッと上の方に向けられ自然と顔が上にむくと真上にはランスの顔があり唇を重ねられた
アイリス)んぅっ、んぅー!!!
ランス)あ〜…そういえばまだキスしてなかったな、どこぞの黄色頭はしたらしいがな
ライオ)ん?誰の事かな?
ランス)お前の事だろ、ほら俺のキスでアイリスはこーんなにも気持ちよさそうだが?お前は?
ライオ)💢
アイリス)も、もういいから!禁術をやること自体正直あまりいい印象を与えないんだから!
「禁術」それは人の生命を操り「延ばす」「少なく」「生き返らせる」「すぐに殺す」主にこの4つ
殺しは普通の魔法でも出来るが禁術の殺すは違う
簡単に言えば……「何度も生き返らせて何度も殺す」が言葉的にはピッタリだろう
アイリス)私が今から掛ける術は寿命……と、言うよりも「魔力を寿命に変え魔力を増幅させる」って術、これはその名の通り、今持っている魔力を全て「寿命」に変換される、 魔力が尽きる=死、これさえ覚えていれば死ぬ事は無い
アビス)つまりは……魔力に気をつけて行動しろ…と
アイリス)そゆこと、私は魔力が多いから魔力を無駄撃ちしても死ぬことは無いけどお前ら有限だろ、魔力に気をつけなきゃ簡単にポックリ行くから
魔導書を床に置き「寿命、延命」の欄を開く
アイリス)さっきも言ったけど儀式中の拒否は一応出来るよ、その場合はそいつを除いた他のやつが不老不死になる、そして二度と不老不死の儀式はできないと思え、儀式は一生に一度のみ、適性後の不老不死の能力解除はムリだ、嫌なら魔力を枯渇させて自害しな
小さな紙に魔法陣を事細かく書いていく
アイリス)さて、話をまとめようか
魔法陣を書いた紙を机に置き向き直す
アイリス)1つ、私が伝承させられるのは「不老不死」の力のみ、他のやつも一応できるけどあんたらには耐えられない
2つ、ここは注意事項になるけど「儀式中の拒否は可」でも、儀式は一生に一度、拒否をしたらそれまで
さて……どーしたい?魔力を気にしながらの生活……限られた魔力を枯渇させず私を守る為に生き延びる…それか、限られた時間の中で私を守るか……
足を組んで小首を傾げると全員は頷いた「なる、ずっとそばにいる……」と
限られた魔力の中で永遠の命を手にいれる…それは苦しいものである、私を守る……そう謳っておきながら命を犠牲に助ける…と
アイリス)……まぁ、いいんじゃない?どうしてもそばに居たいってなら
魔法陣の書かれた紙を床に置き「そこから動けば儀式は終わりだ」と話してから魔力を魔法陣に流し込み魔法陣を具現化させる
アイリス)さて……久しぶりの大仕事だな…
数分経ったあとには儀式は終わり「おーい、大丈夫かー?」と声を掛けると気絶していた野郎共が起き上がった
アイリス)おはよ、有限魔力の延命完了だよ笑
ランスの裾を無理やり捲り上げ腕にできた小さな満月模様の痣を見せると全員がギョッとしていた
アイリス)さて、これじゃ色んな問題があるし…魔力を増やす訓練でもしようか、「今から」
ランス)い、いま……から…?
アイリス)当たり前でしょ、私は黒色の痣は無いけど胸の上の方……ここら辺かな……にね、ランス達と同じ満月模様の痣があるから、それが一応魔力持ちとしては認知されてるみたいだけど
ランス)じゃあこの痣は……?
アイリス)そのアザは言ってしまえば「魔力延命」の模様、「持っていますよ」って証だよ、私の痣は少し特殊だから違うけど
人数分のコップを用意する
アイリス)今からお前らがやるのは「このコップをギリギリまで水を入れていく」ってのをやってもらう
全員の前にコップを置いて「ほれ、やってみろ」と試しにやらせると思った以上に上手く出来ずにいた
ランス)な、なんだこれ……出来ねぇ…
アイリス)魔力を全て寿命に変えているからね、体が魔力を出さないよう勝手にセーブするんだよ、だから少しづつ魔力を出して身体をならせていくんだよ
アビスのコップに少し遠くから水を満杯に入れる
アイリス)ほら、いきなり膨大な魔力を使うとすぐに魔力が枯渇するからゆっくり使っていく様に
アビスはものすごく困った顔をしていた
アイリス)いいよ、焦ったって無駄に魔力を消費するだけだからゆっくりやってみな
コップに入っていた水を回収するとアビスはものすごく真剣な顔になった
アイリス)どう?オーター自分の寿命を削って魔法を発生させるの
オーター)…ムリ……
アイリス)そうだなぁ……
何かいいのないかなぁと考えながら魔導書をペラペラ開いているとふと思い出した
アイリス)今はとりあえず水を出す事、訓練する時は私のところに来ること、訓練以外に魔力を使おうとしないこと、私の方から教師陣に話をしておく、あ〜、そう、あと訓練期間は私の部屋でお泊まりね
シレーっと「泊まれ」宣言すると全員がポカーンと口を開いてアホズラを晒している
アイリス)お前らは目を離した隙に魔力を使おうとするからな、私の監視下の元で魔力を使わせる、それ以外は認めん、これは「鎖」つまりは契約だ
パチンッ
ランス)んなっ、く、首輪!?
アイリス)これでお前らは私の傍以外で魔力は使えなくなったから!使おうとしたらその首輪締まるから気を着けるようにね
ライオ)え、ちょ…ぼ、僕に首輪って……似合う?
アイリス)大丈夫すっごい可愛いからほら早く荷物持ってこーい
ライオ)すぐに持ってくる!
ライオは表情を明るくして自分の部屋にダッシュで向かった
アイリス)んふふっ…ほら、お前らも荷物持ってきな?
全員は自分の荷物を持って来て私の部屋に集まって来た
アイリス)おかえり、あとコレ……はい、その痣を詳しく書いたものだよ、よく読んで覚えるように
大まかに注意事項やらを書いた書物を渡すと全員は簡単に目を通し始めた
書物の内容はほぼ話した通りだ
「魔力が寿命として変換され魔力を無闇に使うと死ぬ」
「いきなり魔力を大量に使うと体調に変化がある」
「魔力増強には事細かく使い続けること、魔力を溜めすぎると体調に変化あるから注意」と簡単な説明書
アビス)あの、溜めすぎると体調に変化があるって書かれてますけど……コレはどういう事です?
アイリス)ん?あ〜、簡単に言えばものすごく体を動かしたくなったりとか魔力をものすごく使いたくなる衝動に駆られたりするの、だから定期的に少しづつ消費をするの
自分の魔力量を視覚的に確認出来る魔法道具を見せると魔力は半分ぐらいまで減っていた
アイリス)これは目視で魔力が確認できる魔法道具、中に魔力が入ってるんだけどどれくらい入ってるか分かる?
ライオ)えっと……半分位減ってる……よな?
アイリス)そう、でもコレがいっぱいいっぱいになっていると魔力が魔法道具を囲うように魔鉱石が生成されるの……私も何回かやらかしたわ
少し離れた場所から袋を引っ張って持って行き袋の中からいくつか魔法道具を見せると全員の顔が引きつっている
アイリス)凄いでしょ……いちばん酷いのはこれよ…
袋の底からとある道具を取り出すと完全に魔鉱石に取り囲まれた魔法道具がでてきた……正直いって魔法道具かもわかんないレベル
アビス)ま、魔法道具が…石でいっぱいに…
アイリス)こ、こうならないよう皆さんは気をつけて魔力を消費しつつ魔法を使いましょうね
引っ張り出してきた袋を蹴って別の部屋の中に片付ける
アイリス)さて!今は取り敢えず魔力を消費するためにまずは水を出しましょうね、私は呑気に仕事してるから頑張れ
書斎に引きこもり仕事を片付け……
ていた!
どかーんっ!バラバラバラ……ガラガラガラッ
アイリス)何事!?
リビングに向かうと何故かリビングの中がめちゃくちゃになっていた……
アイリス)……は?
キョトンとしていると何故か部屋の中央にはでかでかと結晶が生成されており急いで魔力を放出して魔力の濃度を薄めると結晶は溶けるように無くなった
アイリス)ちょちょちょ!お前らどーした!?何があった!?バカか!?何した!?
ライオ)わ、わかんない……気づけば…目の前が真っ白だった……
アイリス)バカか!?水を出すだけだろ!?
ライオ)お、俺らも何が何だか……
アイリス)はぁ〜…きょ、今日はここまでな、もう寝てこい、疲れただろ
全身ぐったりしている野郎共を寝かせようとしたらカルドが手を握って来た
アイリス)だーめ、もう寝なさい身体がだるいでしょ、どうせアレでしょ?君達はいち早く上達したいからムリしたんでしょ、だからこうなるんだよ
ぐったりしている奴らをふよふよと浮かせ寝室のベッドに投げ込む
アイリス)今は寝る!無理をしたバツだ!明日は筋肉痛が確定だなお前ら笑
セリフを吐き捨てて寝室の扉を締めてから私はまた書斎に引きこもった
全員)(ここまで怒られる……?)
アイリス)怒られて当然だ!バカモノ!言っておくが生命と魔力は同等だからな!今のお前らは!よーく反省しろ!バカモノ!
全員)う、うっす……