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#### 第9話「笑顔の裏と、守られる日」
数日後。
いじめは、ぱったりと止んだ。
(……ほんとに終わったのかな)
廊下を歩いていると、ふと視線を感じる。
振り向くと——
あの女子。
黒幕だった子。
一瞬だけ目が合う。
でも、すぐに逸らされた。
(……なんか、変)
前みたいな敵意じゃない。
どこか——
寂しそうな顔。
放課後。
🪡「いちか、暇?」
マチ🪡が声をかけてくる。
💧「買い物行く」
🔫「気分転換にどうかしら?」
シズク💧とパクノダ🔫も一緒。
「行く!」
即答。
(ちょうど気分変えたかったし…!)
街中。
お店が並んでて、キラキラしてる。
「わぁ……!」
思わず声が出る。
💧「いちか楽しそう」
🪡「分かりやすいわね」
🔫「いいことよ」
服屋さん。
「これ可愛い……!」
手に取ったワンピース。
🪡「似合いそうね」
💧「うん」
🔫「試着してみたら?」
「え、いいの?」
そのまま試着室へ。
数分後。
カーテンを開ける。
「どうかな…?」
🪡「いいじゃない」
💧「可愛い」
🔫「とても似合ってるわ、いちか」
(やった…!)
少し照れる。
その時。
ガタッ
店の外から大きな音。
「え?」
振り向くと——
入口付近で、誰かが揉めてる。
「返せよ!」
「知らないって!」
(……え、なに?)
よく見ると——
さっきの黒幕の女子。
男の人に腕を掴まれてる。
「ちょっと…!」
思わず声が出る。
🪡「いちか、待ちなさい」
止められる。
でも。
(放っておけない)
「ちょっと行ってくる!」
走り出す。
「やめてください!」
間に入る。
男がこっちを見る。
「なんだよお前」
「その子、嫌がってます!」
強く言う。
正直、ちょっと怖い。
でも——
引けない。
その瞬間。
🪡「その手、離しなさい」
低い声。
マチ🪡が前に出る。
💧「邪魔」
🔫「女性に手を出すなんて、最低ね」
空気が一気に変わる。
男が少したじろぐ。
「ちっ…」
舌打ちして、手を離す。
そのまま去っていく。
「……大丈夫?」
黒幕の女子に声をかける。
少し驚いた顔で、こっちを見る。
「なんで助けるの」
小さく言う。
「……え?」
「私、いちかにあんなことしたのに」
(……あ)
やっぱり、気にしてる。
「関係ないよ」
自然に言葉が出る。
「目の前で困ってたら、助けるでしょ」
少しだけ笑う。
女子は、少しだけ目を見開く。
「……ほんと、意味わかんない」
そう言いながらも——
少しだけ、表情が崩れる。
🔫「事情がありそうね」
パクノダが静かに言う。
🪡「借金関係っぽいわね」
💧「怖い人だった」
(借金……?)
女子は少し黙る。
そして。
「……あれ、兄貴」
ぽつりと言う。
「家、お金なくて」
「……っ」
「で、私がどうにかしないといけなくて」
拳をぎゅっと握る。
「いちか見てたらさ」
少しだけ顔を上げる。
「なんでも持ってるみたいで、ムカついた」
正直な言葉。
でも——
さっきより、ずっと弱い。
「でも」
小さく続ける。
「……助けられるとか、ほんと意味わかんない」
少しだけ、笑う。
🪡「あんた」
マチが言う。
🪡「やり方間違えてるわよ」
💧「うん」
🔫「でも、やり直すことはできるわ」
優しい声。
女子は何も言わない。
でも。
少しだけ、目が揺れてる。
「……いちか」
名前を呼ばれる。
「……ごめん」
小さな謝罪。
(……あ)
ちょっとだけ、救われた気がした。
その帰り道。
「なんかすごい一日だったね」
思わず笑う。
🪡「ほんとね」
💧「疲れた」
🔫「でも、悪くなかったわ」
その時。
📱「いちか」
後ろから声。
振り向くと——
シャルナーク📱。
📱「迎えに来た」
(やっぱり来るんだ…)
📱「……何してたの」
少しだけ鋭い目。
(あ、これ怒ってる)
いちかの周りは——
少しずつ、変わり始めていた。
コメント
2件
え、最高。大好き!シャルナークとかクロロに愛されたい。
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