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真冬の恋

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真冬の恋

2 - ため息まで白い

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2024年05月06日

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あれから二週間が経った。

今では毎日のように雪が降り、どこもかしこも真っ白だ。


sn「やっぱり冬はこたつが最高だよなぁ」


こたつから顔だけ出し、そう呟く。


ピコン


すると突然、スマホから通知音がなった。

重い体を持ち上げ、机の上にあるスマホを取り確認する。


sn「らっだぁさんからだ…」


ラインを開き、恐る恐る彼の名前を押した。


rd(明日暇?暇なら一緒に遊ばない?)


sn「遊ぶ…」


僕が返信に困っていると、追加でメッセージがきた。


rd(おすすめのカフェがあってさ、お昼頃にどう?)


sn「なんだカフェか…!てっきりあっちの方かと思ってしまった…笑」


自分のバカさに苦笑する。

僕からもうやめようって言ったのに、まだ期待してるのだろうか。


sn「ほんとに僕はバカだ…笑」


了解と書かれたスタンプを押し、机に顔を伏せた。




~次の日~




お昼頃、約束していた時間に集合場所へ足を運ばせた。

らっだぁさんはまだいない。

近くのベンチに腰掛け、僕はため息をついた。


sn「また好きになっちゃったりしたら厄介だなぁ…」


もう一度ため息をつく。

寒さで白くなった息の濃さが、まるで自分の未熟さを表しているようだった。




rd「あ、しにー!」


数分後、彼が待ち合わせ場所へやって来た。


rd「ごめん待たせた?」


sn「いえ、僕もさっき来たんで!」


rd「じゃあカフェに案内するね」


sn「はい!お願いします!」





rd「ここ!俺のおすすめのカフェ!」


sn「めっちゃお洒落じゃないですか!何からっだぁさんに似合わない笑」


rd「ん?何か言ったか?」


sn「何でもないです…!笑、それより入りましょ!」


僕はゆっくり扉を開けた。

中もお洒落にされていて、今流行りの曲が流れている。


とりあえず適当な席に座り、メニュー表を開いた。


rd「何頼む?ちなみに俺のおすすめはね~、これかな」


sn「ドリアですか?」


rd「うん、これめっちゃうまい!」


sn「じゃあそれにします!」


そういうと、彼は注文ボタンを押した。






届いたドリアとビーフシチューから、いい香りが漂ってくる。


「「いただきます!」」


二人で声を合わせそう言い、ドリアを口に運ぶ。


sn「あつっ!?」


僕は冷たい水を口いっぱいに含んだ。

火傷した部分が少し痛い。

rd「大丈夫?笑」

sn「大丈夫です…!笑」

今度は少しだけ、暑いドリアを口に運んだ。




ドリアとビーフシチューを食べ終わった僕たちは、

ここで休憩がてら雑談をすることになった。

撮影での話、個人の話、楽しそうに笑う彼を見て一つ気づいた。


僕まだらっだぁさんのこと好きだ。

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