lナチ視点~
その日から教室はどこか冷たくなっていた。
前言った言葉…
俺が仕掛けたことなのに。
馬鹿だなんて心の中で言って。
俺のほうが大馬鹿者だよな。
ソ連の机の上にはいつもと雰囲気が違う花瓶が置かれた。
教室に置かれた風鈴がチリチリ鳴く。
今日で彼が死んだ日から一週間だ_
君は天国から俺のことを恨んでいるのだろうか、?
俺は愛し方を間違えた。
君のところに行こうかと思ったけど、そんなの君からしたら迷惑でしか無いだろう。
だから辞めた…ってのも、死ぬのが怖いだけのエゴでしか無い。
俺は考えるのを辞めてしまった。
彼の事を思い出して涙が溢れないよう、満月を覗き込むようにぐいっと上を向く。
そうか、今日は満月か。
確かあの日も昼なのに満月が見えた。
神様は俺を傷付けようとしているのだろうか。
そして時は戻る_
午前12時12分。
こじんまりとした小さな部屋から今にも壊れそうな声がする。
何か憂いているような、愛しい人へ向ける優しい声のような。
「俺もそろそろ限界みたいだ…(笑)」
内戦が起きているのは分かっていたが、ここまでとは。
体にひび割れが出来て、それに共鳴するように他のところにも亀裂が入っていく。
腕は破損し、足もかなりひび割れが進んでいる。
俺は口から血を吐いて倒れてしまった。
彼の写ったロケットペンダントがカツンと音を立てて落ちていく…
写真立ても床に転がり落ち、ガラスが肌に触れる。
そこから生暖かい血が伝う。
いつの間にか傍に居たロケットペンダントがこちらを向いてくる。
彼と俺の思い出の端に血が付いていく…
「来世では…一緒になれますように」
へにゃっとなんとも言えない顔で笑った俺の顔はかなり気持ち悪かったと思う。
まだ君の写真と向き合ったまま。
視界はそのまま黒く染まっていった_
「○○~…ちょっと伝えたい事があって」
「…なんだ、?」
「○○の事、俺、その…」
「_____…」
新章開幕_
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