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岩本side
今日はメンバー全員で雑誌の撮影。
俺の出番はもう終わり、珍しく翔太が1番最後の撮影だった。
他のメンバーはもう楽屋に戻ったが、俺はスタジオの隅で、しゃがんで壁にもたれかかって翔太の撮影を眺める。
やっぱかっこいい………。
なべ)照?撮影終わったから戻ろーぜ。
やばい。見惚れていたらいつの間にか撮影が終わっていたらしく、翔太が俺の元まで来てくれた。
すでにスタッフさんが翔太の後ろで片付けを始めている。
いわ)あ…うん。
楽屋までの帰り道。
翔太は疲れ切っているのか、会話がなくても気まずくないのかわからないけど、ずっと黙っている。
俺は、ついに核心に触れることにしてみた。
いわ)そういえば…、翔太、舘さんに告らないの…?
なべ)は…?
いわ)…………いや、だって、最近いい感じじゃない?
なべ)なんだよそれ………、お前、俺がどういう気持ちでここまできてるか、知ってるだろ?
いわ)まぁ…知ってるけどぉ……
なべ)俺は、今やっと再形成できたこの関係を壊したくねぇの。余計な口出しすんなよ。
やばいっ、怒らせた?身長は俺の方が高いのに、翔太が怖い。
いわ)…ぅごめん。
なべ)つか、なんで急にそんなこと言い出したわけ?
いわ)いや、別に気になっただけ…。
なべ)ウソ。
いわ)え?
なべ)早く解放してほしいんでしょ?俺から。
いわ)え…………、
なんで……、それ………
俺は体から一気の血の気が引いた感覚がした。
なんで……、知ってんの?
やばい、バレたくなかった……。
もう、突き離される?
やだ…、まだ、このままでいたいよ…っ。
やばい、泣きそう…。
俺はクルッと向きを変えて逃げようとした。
が、翔太に腕を掴まれて、翔太の方を向かされた。
こういうときばっかり力強いのなんでだよっ…、
俺の目からは涙が溢れ出た。
翔太が目を見開くのが見えた。
なべ)お前…、なんで泣いて…
翔太、驚いたって顔してる。
いわ)俺がっ!おれが…、好きでもない相手に、かんたんにっ、からだ差し出す奴だと思うなよ…っ!
俺は、泣きながらそれだけ言い切ると、翔太の腕を振り切って走り出した。
幸い、すぐに追ってくる感じはしなかった。
やっぱり、俺は翔太にとってそれくらいの奴なんだな…。
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