テラーノベル
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遊摺部「えっ…あなたもしかして……」
氷上の王子!?!?
その呼び名を聞いた時ドキッとした。自分は地味だし、お世辞でも美形とは言えない顔をしている。何もかも普通、それか普通以下なのだ。だから王子だなんて言われたら恥ずかしくて暴れたくなる。
矢颪「はぁ?なんだそれ誰だよ。」
遊摺部「えっ、知らないの?数年前急に姿を消したフィギュアスケートの天才だよ。テレビにもよく出てたし、知ってる子多いと思ったんだけど。」
俺のことを知ってくれてるみたいで、少し嬉しかった。俺しか覚えていないかと思っていたんだ。だから少し昔の俺が報われる気がした。
四季「んー、なんかテレビで一回見たかも……?でもこんな感じの人だったっけか?」
恋太郎「もう離してくんない?えーっと…誰…??」
矢颪「矢颪 碇だ…ちなみに馴れ合うつもりはねぇからな。 」
え、俺なんかした?めっちゃ嫌われてね??悲しいんだけど普通に…
無陀野「早く席に着け。遊びに来たわけじゃないだろ。」
普段はこの男にムカついでばかりだが、今回ばかりは正しいので席に着く。なんか怒られたのはずいわ!!
無陀野「来たばかりの冬麗には申し訳ないが、明日から各部隊を回って機関について学んでもらう。異常があった場合最悪実戦にもなる。」
急な申し出に驚く。俺は部隊のことも知らなかったし、そもそも血を使うこと自体まだあんまり慣れていない。そんな中実践なんて行ったら…………死ぬ。確実に天国昇天コースだ。
実践にならないことを願うばかりだ…
無陀野「明日から2日間偵察部隊で学ばせてもらう。」
四季「え!真澄隊長ん所じゃん!」
遊摺部「また悪態つかれそうだね…なんせお世話になるの2回目だし。」
無陀野「実戦になった場合仲間の能力を知っていた方がいい。だからお前ら。今日はチーム対抗戦をする。」
皇后崎「チーム対抗戦…?」
無陀野「お互いの能力をよく知り、上手く協力して勝て。それが今日の授業だ。」
恋太郎「なんか大変そうだな…」
無陀野「チームを決める。今からくじを引け。」
みんながくじを引いてゆく。初めて会う人達と急に戦うことになるなんて思いもしなかった。でもきっとここでチームの絆が生まれて俺にも友達と言える仲の子が出来るかもしれない。
俺の引いたくじは青だった。
矢颪が俺を横切りくじを引く。
矢颪「青か。」
前言撤回。これ無理だわ。
続く
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