「ねね、ないくん。」
ライブ本番前、リハーサルの衣装合わせのタイミングで俺の彼氏、りうらに声をかけられた。
「ん?どうしたの?なんか分かんないことあった?」
「あのさぁ……衣装、…これつけてくれない…?」
と言われ、渡されたのは首輪のようなデザインのチョーカー。……だと思われる物。
黒基調に、赤い縫い目の入った物。
「いい、けど……これどうしたの?」
りうらから物をもらうことは度々あったがライブ直前に渡されることは初めて。
「ライブってさ、いろんな人がないくんのこと見るじゃん?」
「……だから、りうらの物だって証つけたくて…」
御察しの通り、りうらは独占欲が強い。
こんなことはしょっちゅう言われているが、やっぱり慣れない。
「ふふっ、似合ってるよ。かぁいい…♡」
カチャカチャッと手慣れた手つきでチョーカーをつけ、甘い声で囁くりうら。
え、これ本物の首輪だったりしないよね……?
『🍣くんチョーカーつけてました!尊死……』
『イレバト、相変わらず赤組近かった……』
『ないこくんのチョーカーお清楚でした…((』
「ふふっ…♡」
みんな、チョーカーに気づいてるね。
これでないくんに寄せつく虫は減ったかな……♡
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