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3人はどこまでも一緒だねえ🥰
いよいよ高等部6年生。藍林檎学園で過ごす最後の1年が始まりました。
進路希望調査の紙を前に、二人は402号室で、かつての涼架のように頭を悩ませていました。
「……決めたよ、ひろと。僕、涼架さんと同じ大学に行きたい」
元貴が机に広げたパンフレットには、涼架が通う大学の「特別支援教育・生涯発達専攻」のページが開かれていました。
「僕、自分の耳のこととか、特性のことでたくさん悩んできたけど……学園のみんなや、ひろとに支えられてここまで来れた。今度は僕が、同じような悩みを持つ子たちの力になりたいんだ」
元貴の真っ直ぐな言葉を聞いて、滉斗はふっと口角を上げ、自分の調査票を元貴に見せました。そこには同じ大学の「心理学科」の文字が。
「……奇遇だな。俺もそこだ」
「えっ、ひろとも!?」
「お前の傍にいて、どうすればもっとお前が楽に過ごせるか考えてたら、いつの間にか人の心の動きに興味が湧いただけだ。……それに、涼架さんもいるしな。あいつに何かあったら、俺が行かないと収まりがつかないだろ」
照れ隠しのようにぶっきらぼうに言う滉斗でしたが、その選択の根底には、常に「元貴をより深く理解したい」という揺るぎない愛がありました。
合格発表の日、二人は真っ先に涼架に電話をかけました。
「りょうちゃん! 僕たち、二人とも合格したよ! 来年から同じ大学……」
「知ってたよぉぉぉぉ!!!」
電話の向こうで、元貴の言葉を遮るほどの爆音で泣き喜ぶ涼架の声。
「僕、信じてたもん! 二人が僕の後を追ってきてくれるって! あぁ、どうしよう、キャンパスにあの『夫婦』が降臨するなんて……。僕、もう二人のためのサークル作っちゃうかも!」
「涼架さん、落ち着いてください。耳に響く……」
苦笑いする滉斗でしたが、その表情はとても穏やかでした。
学園生活最後の夜。二人はどちらともなく、慣れ親しんだ402号室に集まりました。
「明日からは、もう『藍林檎学園の生徒』じゃないんだね」
元貴が窓の外に広がる夜の校庭を眺めながら呟きます。
「ああ。でも、場所が変わるだけだ」
滉斗は元貴の隣に座り、その手を大きな手で包み込みました。
「大学に行っても、俺が心理学でお前の心を読み解いて、お前がその知識で俺たちの環境を整える。……最強の布陣だろ?」
「ふふ、そうだね。……ひろと、これからもよろしくね」
中等部での出会い、演劇でのヒロイン、体育祭での誓い。
全ての思い出を胸に、二人は新しいステージへと歩き出します。
そこには、保育士の卵として奮闘する涼架が、両手を広げて待っているはずです。
「藍林檎学園」で育まれた三人の絆は、キャンパスという新しい舞台で、さらに深く、色鮮やかに花開いていくのでした。
めっちゃ展開早い……
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