テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
その日のパーティーは盛大だった。
第1王子のバルサック様、第2王子のラヒト様、そして、第3王子のシャルルダルク様、第4王子のレガット様が並んで座られた。
女官や姫君たちは、4人の王子達の美しさにため息し、見惚れていた。
私も4位の女官の席に着いた。
そして、祝辞などが読まれて、料理が運ばれてきた。
これは、しいたけのあえものか…
私はしいたけがあまり好きでは無いので、フォークで避けて、他の部分を食べた。
その時、突如として、悲鳴が上がった。
「誰か!
医者を呼んでたもう!
キーラ様が嘔吐されたぞ!」
「こちらも、姫君が!」
「女官が倒れたぞ!」
「毒じゃ!
毒が盛られておる!!!」
一斉に結婚パーティー会場は阿鼻叫喚と化した。
毒…?
しかし、私を含め半数ほどは症状が出ておらぬ…
私は倒れるキーラ様の脈をとり、考える。
「マリーナ!
無事か!」
シャルルダルク様が駆けつける。
「私は大丈夫にございます!
皆に一切飲食をせぬように伝えてくだされ!」
「分かった!
皆、毒が入っておる!
飲食を一切やめよ!」
私は急いで薬箱を馬車から取ってくる。
「何の毒なのだ!?
マリーナ!」
レガット様も私の元に駆けつけた。
「おそらく、あえものの中に入っていたのは、しいたけではありません。
しいたけに良く似たツキヨタケという毒キノコでございます!
これは、毒を盛ったのではなく、集団食中毒でございまする!」
私は薬箱からクズという植物の根を煎じた物を取り出し、水を加えて解毒汁を作った。
「これを、倒れておる方に飲ませてくだされ!
サリー、ミモザ、レイラ!
手分けして、飲ませるのじゃ!」
「「「はい!」」」
そして、嘔吐や痙攣を起こしている者に解毒汁を飲ませていった。
その後医者がやってきて、1/3ほどが病院に運ばれた。
しかし、皆比較的軽症で、命を落とした者は居なかった。
やれやれ、とんだ結婚パーティーになったものだ。
「誰が悪いのだ?」
シャルルダルク様は尋ねる。
「難しい問題でございますね。
恐らく仕入れ先の店に毒キノコのツキヨタケが売っており、ホテルの料理人も毒キノコに気づかなかったのでしょう。
誰が悪い?と言われれば、ホテルの責任かと存じます。」
私は言う。
「なるほど。
しばらくこのホテルを営業停止にするか。
しかし、そなたいつも薬箱を持ち歩いておるのか?」
シャルルダルク様。
「私の命の次に大切な物ですので。」
「流石は優秀な薬師よの。」
「とにかく、私も後宮に戻りまする。」
「…今度そなたの部屋に遊びに行ってよいか?」
「お待ちしておりまする。」
私は微笑み、一礼して馬車に向かった。