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今日も変わらず仕事をこなしていた。 終えた筈なのに、何かが僕の後ろ髪を引いている。
頭に浮かぶ太宰さんが、僕の知っている太宰さんではないようで、どうにもそれが不快でならぬ。
「…クソッ……」
……これは何なのだ。
僕の頭に浮かんで消えぬ太宰さんは、顔に巻かれた包帯はなく、黒い外套も着ていない。
ただ、薄茶色の外套を着て、今よりもはるかに人を玩具としかみていない顔をしていた。
……僕は一体、何を見ているのか。
太宰さんが僕の頭をかき乱している。
「芥川さん、お疲れ様でした」
樋口が僕を労うような声で言った。樋口は僕に初めてついた、部下である。
「……嗚呼」
頭から離れない太宰さんは僕に何かを伝えようとしているようだった。
なのに、どうにも憤りを感じさせるのは何故か。
「……芥川さん? どうかしたのですか?」
樋口に言われ、僕は忘れようと首を振ったのである。
「……何でもない」
そうして、何か分からない感情を背負ったままビルに歩を向けるしかなかったのである。
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るな
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