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その日、薔薇の後宮の2位の姫であるミレーア様からランチのお誘いを受けた。いい鴨肉が手に入ったので、ぜひ、という事で、私としては薬草の調合もしたかったのだが、ランチのお誘いを受ける事にした。
薔薇の後宮に向かうと、赤・黄・ピンク・白…色とりどりの薔薇の花が咲き誇っていた。
私はついついその美しさに見惚れて、ミレーア様の部屋を訪れるのが遅くなってしまった。
ミレーア様の部屋に着くと、広いテーブルに3人の席が設けてあった。
はて?
3人目は一体誰なのだろうか???
そんな事を思っていると、黒のフレアのドレスを着たミレーア様が奥の部屋から出てきた。
「ミレーア様、お元気そうで嬉しゅうございます。」
「えぇ、そなたの薬のおかげで、肌や髪のツヤも戻り、目眩もしなくなりました。
そなたには本当に感謝していますよ。
まぁ、それはさておき、席に着いて頂戴。」
私とミレーア様は席に座る。
「ミレーア様、3人目の客人がいらっしゃるのですか?」
「えぇ、もうそろそろ来ると思いますわ。
少し待ちましょう。」
ミレーア様がそう言ったその時。
部屋の扉がノックされた。
「お入り下さい!」
ミレーア様が扉の向こうの人物にそう言った。
そして、部屋に入ってきたのは、なんと!
シャルルダルク様だった…!
「マリーナ…!」
「シャルルダルク様…!」
「ふふふ。
さて、私は急用を思い出しましたわ。
後は2人で鴨を堪能してください。
では、失礼。」
ミレーア様はそんな事を言って、部屋から出て行った。
「……元気か?」
シャルルダルク様が席に着きながら、そう尋ねた。
「はい…
シャルルダルク様は少し痩せられたようにございます…」
「……仕事が忙しかったゆえな。」
「「…………」」
私とシャルルダルク様はそれだけ喋ると沈黙する。
「「あの!」」
そして、私たちの声が重なった。
「何でございますか?
先にどうぞ!」
「いや、そなたこそ先に言うがいい。」
「いえ、私は後でも…」
「では、俺から…
その、変な意地を張ってしまい、すまなかった…」
シャルルダルク様がおっしゃる。
「いいえ!
私こそ、申し訳ありませんでした!」
私は言う。
「ふふふ。」
「ははは!」
私たちは顔を合わせて笑い合った。
その後、鴨肉に舌鼓をうちながら、久しぶりにシャルルダルク様と心ゆくまでお話できた。
「ほぉ。
医療対決…か…
それは、見物よの。」
「はぁ…
しかし、あまり気が進みませぬ…」
「なぜだ?
そなたの医術を証明することにもなろう?」
「医術は勝負ではありませぬ。
人の命を救うという事を勝負にするのは、どうも納得できませぬ。」
私は言う。