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【冒頭モノローグ】※ポオ視点
愛されなかった人間の心が、
どれだけの殺意を生むか、俺たちは見誤っていた。
これは、実験じゃない。
見世物でも、復讐でもない。
本気で俺たちを殺しにきてる――それだけだ。
【前回の続き:施設・主制御フロア】
乱歩がカフカの過去を見抜いた直後、
カフカの顔が歪む。羞恥と怒りと恐怖がないまぜになり、理性が完全に飛ぶ。
カフカ(絶叫)
「見たな……!!俺の、“人間”だった部分を……!!
もう――誰も残さねぇ!!」
【異能の第二段階:肉体武装化】
異能《黒羽の嵐》が肉体侵蝕型の武装形態へ変化。
羽が刃となり、骨のように全身を覆い、カフカはほぼ人型兵器と化す。
空間を切り裂きながら、真っすぐに乱歩を殺しにかかる。
【戦闘開始:乱歩狙撃】
ポオがすぐに庇うが、カフカの速度が異常。
乱歩の肩を鋭い羽が貫通する。
乱歩(血を吐きながら)
「クソッ……速すぎる……ポオ、下が――」
ポオ(怒気)
「黙れ!!……俺を誰だと思ってるんだ」
【ポオの攻防:異能《モルグ街の幻影》発動】
ポオは自らの精神を限界まで高め、カフカに幻覚を叩き込む。
周囲一帯が“あり得ない地形”に変化し、カフカの動きを鈍らせる。
しかし――
カフカ(凶笑)
「俺の異能は、感情を餌に進化するんだよ。
哀しみも、恐怖も、そして――愛もなァ!!」
ポオの異能すら一部無効化され、逆に幻覚空間を支配されはじめる。
【極限の選択:乱歩、動けず】
毒と出血で乱歩はもはや立てない。
カフカの一撃がポオに向けて飛ぶ――殺すための一撃。
乱歩(かすれ声)
「やめろ……ポオだけは……ッ!」
ポオ(動じず)
「いいや、絶対にお前を死なせない」
ポオ、己の精神を切り裂く覚悟で異能の禁域に踏み込む。
【ポオの覚悟:禁域開放】
ポオの能力が限界突破。
「自身の心を代償に、“完全幻想領域”を展開」――
幻想と現実の境界が崩れ、周囲に“ポオの思い出”が混じる。
それは――乱歩の過去の姿、そして彼に抱く想いそのもの。
カフカ(一瞬たじろぐ)
「……お前、こんなもん……見せるな!!」
ポオ(歯を食いしばって)
「見ろ……これが俺の命だ! 愛だ!! これで――終わりにする!」
【決着:乱歩の推理 × ポオの幻想】
カフカが混乱した一瞬の隙を、乱歩が読み切る。
施設の弱点、非常口の爆破導線を見抜き、ポオに指示。
乱歩(息を吐きながら)
「今、右下だ……そこがコア。壊せ」
ポオ(静かに)
「了解だ。信じてるよ、名探偵」
――そして、羽の爆風の中で、ポオが一点を撃ち抜く。
【エピローグ:静かな崩壊】
施設は崩れ始め、カフカは一言も言葉を残さず消える。
黒い羽根だけが、静かに舞い散る。
乱歩とポオは崩壊の中、手を取り合って外へと向かう。
【第5話ラストモノローグ:乱歩】
恐怖で手が震えた。
死にかけた。
でも――
こいつだけは、俺を信じ抜いた。
だから、俺も信じる。
もう、誰にもこいつを殺させない。