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***
「じゃあ入った順で座っていってくださーい」
ツアー初日ということもあり、景気付けの打ち上げが行われた。
店に入るなり個室に案内され、 入ると座敷の部屋が広がっていた。
入った順に有無を言わさずマネージャーに座らされる。
ラン、俺、セイト、ナオヤが先に入り、順に端から詰めて座らされた後、向かい側の席にエイキ、ハヤト、リュウキ、たっくんの順で座った。
「…カイリュウ、もうちょっとこっち来な?」
「っ、お、おん、」
続々と入ってくるスタッフさんの様子を見ながら、詰めた方がいいと判断したのか、ランがグイッと俺を自分の方に寄せた。
…なんでもない事なのに、いちいちドギマギしてしまう。
あかん、俺、ずっとランの事意識してるやん、、
「…では初日皆さん本当にありがとうございました、明日からもよろしくお願いします!乾杯!」
そんな事を考えているうちに、たっくんがツアーへの意気込みを話してくれながら、乾杯の音頭を取った。
***
(RAN視点)
「…てかさ、今日のMCほんま何?!みんな悪ノリしすぎやで?(笑)」
セイトが今日のMCについて触れる。
確かに、ちょっと引き伸ばしすぎた感はあった。
でも、正直あの会話には入らずにはいられんやった。……私情含め、、。
「セイトがどっちつかずやからやろ?(笑)」
「おいエイキ!01は味方でいろよ(笑)てかどっちつかずてなんやねん!」
やんややんやとセイトが騒ぎ出す。
「でももうナオはエイキに貰われたからなぁ?あんたがどっちつかずやからやで?」
「いやちょ、もう、ナオちゃん…勘弁してぇや…(笑)」
「も〜みんなナオの取り合いすんねんからぁ〜♡」
「してないしてない」
「赤ちゃんは黙ってて?!」
「誰が赤ちゃんやねん!」
ナオヤとリュウキのバチバチコンビがやり合う。
「ちょ、カイリュウ助けて…」
たじたじになったセイトがカイリュウに引っ付いて助けを求める。
おい引っ付くなよ、と思いつつも冷静に眺める。
「…あ〜、も〜やめたれやめたれ!(笑)実はこいつちょっと傷ついてんねん(笑)」
「きっ、傷ついてへんっ!!」
「はははっ(笑)」
笑いながら、引っ付いてくるセイトをポンポン優しく叩く嬉しそうな顔のカイリュウ。
……あー。やばい、普通に羨ましい。
あー、もう、今日は飲んでやる……
鬱憤を晴らすようにグイッとお酒を飲み干した。
「もう俺にはお前しかおらへんカイリュウ…」
「そういうとこやで?セイト」
「やばい今日01バチバチやん!」
セイトになぜか喝を入れるエイキと、楽しんでいるリュウキ。
カイリュウに甘えまくるセイトに内心イライラする俺。酒を飲む手が止まらない。
エイキ、いいぞ、もっとやってやれ。
「エイキいけっ!」
「ちょっ、ナオちゃんもエイキ応援するん?!」
「そらそやろ!ナオの王子様やねんから♡」
「ちょおぉ〜、、も〜俺どないしたらええねんっ!カイリュウ〜泣」
「あ〜も〜なんやねんっ、はいはいお前には俺がおったるから…なっ?(笑)」
「えっ?!カイリュウ優しっ!やっぱ彼女やん」
カイリュウが優しくセイトの顔を覗き込んだのと、リュウキの一言で頭の中で糸がプツンっと切れる音がした。
何杯目か数えられなくなったお酒を飲み干し、感情のままにグラスをドンッと置いた。
「っ!えっ、ラン…?!」
「おいセイト」
「っな、なに…っ?!」
「カイリュウは俺んやけん触らんでな?」
「っ!ぅわっ、!ちょっ、ラン、!な、なんやねんっ、?!/」
無我夢中でカイリュウを引き寄せて後ろから抱きしめる。
自分が感情だけで動いてるのだけは分かる。……あと結構飲んだことも。
「えぇーーーっ?!?!♡ちょっとまって?!何?!ランちゃん!キャー!!♡」
「えっ?!ラン兄どうしたん!?めっちゃ酔ってない?!(笑)」
「酔ってんな(笑)熊本弁出てる」
ナオヤ、リュウキ、たっくんまでワーワー騒いで、なぜかエイキがうんうんと頷きながら拍手していた。
***
(KAIRYU視点)
「ちょっ、ラン…!も、離せや…っ、!/」
「やだ。」
ランが後ろから抱きしめてきて、離れないどころか背中に頭を預けてくる。
うわぁあなんやねんこれ恥ずいって!!
「えっまって?これ何を見せられてんの?!なんか俺まで恥ずいねんけど…?!/」
「へぇ〜?ランちゃんって独占欲強いんやなぁ〜?♡てかランってカイリュウのこと好きなん?!」
「えぇっ?!ラン兄が?!いや無いやろ(笑)」
「それで今日立候補してたんだ?(笑)」
「いやちゃうって!好き勝手言うなやっ!/ こいつ酔うてるだけやろ…っ、」
なんとか取り繕うも、全然離そうとしてくれないランに焦る。
それどころかなんか顔スリスリしてくるしぃー!?あーもうやばいどないしたらええんや…っ、
「カイリュウめっちゃ焦ってる(笑)顔赤いよ〜?かわいい(笑)」
「かわいい〜♡もしかして両想いなんっ?!ナオ応援するで?!♡」
「いやもう、ほんま黙ってくれ!/」
ハヤトとナオヤが煽ってきて、逃げ場のようにエイキの方を見た。
頼むエイキ、助けてくれ…っ!
「…いや、ランさぁちょっと前カイリュウと喧嘩したんよな?それで仲直りしたばっかやから甘えたいんやと思うよ(笑)」
エイキの作った設定で、「そうなん?!」「仲直りできてよかったなー」「ランかわいいな(笑)」とみんな次々に納得していく。
2度目のエイキからのウインクをもらい、エイキに話しててよかったと心の底から感謝した。
***
なんとかランを引き剥がすことに成功し、その後はいつも通りの飲み会が続いていた。
「いや今日カイリュウのあそこのパートほんまに良かったで?」
「せやろ、あの瞬間全員俺に惚れてるから(笑)」
「いやほんまにあれは惚れるわ(笑)」
セイトと話しながら、手を床につけるとちょうどそこにあったランの手が当たって、反射で手を退けようとする。
「あ、ごめ…、、?!」
退けようとした手を瞬時に掴まれ、そのまま手を握られた。
ランの手を上に置かれて、解けない。
「カイリュウ?」
「っ、ん?あー、、ほんで、なんやったっけ…っ、?」
左手をランに繋がれたまま、平静を装い右隣のセイトに返事をする。
解こうとして動かしても、すぐにランの手に阻止される。
っな、なんやねんこれ…!こいつほんまに…!!
「何?なんの話?」
「っ……」
「ん?カイリュウの見せ場良かったよなぁ〜って話!」
お前…っ、人の手見えへんとこで握っといて普通に話入ってくんなや…!!
「あ〜あれね、本当に最高やったなあれは…」
「な?ほんま天才やわ、俺もあんな風に歌いてぇ〜!」
「惚れ直したもん…」
「ほんまにな?恋に落ちるよな(笑)」
「渡さんよ?」
「なんやねんそれ(笑)あの瞬間はみんな取り合いやろ」
「は?」
「え?」
「〜っ、……っトイレ!!!!!」
ランとセイトに挟まれて、居てもたってもいられずに全力を出してランの手を振り払い、トイレに逃げ込んだ。
***
あぁ、、疲れた。
てかもう、なんやねんあいつ……!
抱きついたり手握ってきたり、、
スキンシップ多すぎやねん!!
こっちの気も知らへんで。
酔うてるとはいえ絶対許さへんからな…
トイレに入り、少しの間気持ちを落ち着かせる。
「…よし、戻るか、、」
個室に戻ると、いつの間にか席がバラバラになっていた。
「あ、カイリュウおかえり…」
エイキが少し心配そうに俺の顔を見た。
とりあえずエイキの隣に座り直し、 エイキの目線を追うと、リュウキに絡んでいるランがいた。
「なぁリュウキ無視せんで?」
「なぁまじでラン兄だるい!ちょ、誰か席代わって!!」
「やだリュウキの隣がいい」
「もー!!引っ付くなって!!」
……はぁ?
「……なんやねんあれ」
「……カイリュウいなくなってからずっとリュウキに鬼絡み。」
……なんやねん、誰でもええんかよ。
「なぁランさぁあんたセイちゃんの事言えへんやん!カイリュウとリュウキどっちが好きなんよ!」
「…ん〜?みんな好きよ、?」
「あんたわっるい男やなぁ!!」
は?みんな好き?
じゃあ今までのは何やってん、
「……カイリュウ?大丈夫、?」
「………っ、ちょっと、酔ったわ。」
「えっ、カイリュウ、、っ、」
エイキにそう言い残して、また部屋を後にした。
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