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歌大好き!
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#異世界
あのち
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「 フツーの日常 」
────────────────────────
朝 俺は余村んちでご飯を食べて、学校に行く
余村母 「じゃあみんな! 今日も無事でいてね!!」
風間 「当たり前っすよ!! じゃあまた〜!!」
葛西 「……ありがとうございました」
白宮 「ご飯、美味しかったです」
天城 「ありがとうございま〜す!」
「………」
皆挨拶してる……
…俺も、挨拶しなきゃな。
余村 「…? …ほら、嶺二くんも」
「……飯…美味かったっす。ありがとうございました」
余村母 「……!! うん、またおいで! 」
「……はい」
風間 「良く言えたな〜〜(嶺二の頭をわしゃわしゃと撫でる」
「…やめろアホ!」
……何だかんだ騒がしかったけど、
…楽しかった……な。
余村 「学校行ってきます!!」
余村母 「行ってらっしゃい!」
「……」
……懐かしい…
……
いいな……
────────────────────
校門前
モブ 「…マジか、あいつ……」
モブ2 「一緒に登校してきたぞ…?」
「……」
すげえ見られてる……
そりゃそうか、俺生徒会と来てるもんな。
風間 「嶺二人気者だな!」
白宮 「…そりゃそうですよ、僕達生徒会に囲まれてるんですもん」
葛西 「……もう、見慣れたよ…」
見慣れたって、随分見てるんだな…
? 「……あの…!!!!!」
「……あ?」
後ろを見ると、今日の朝俺が守った奴がいた
松本 「…本当に…本当に、朝はありがとうございました!!」
風間 「お、松本くんじゃん」
松本 「…!! 生徒会の皆さん…!?」
天城 「僕達泊まってたんだ〜」
松本 「泊まってたって…どういう…」
「………無理矢理連れてこられた。」
風間 「おいその言い方悪いだろ〜!」
「……」
松本 「……その話は置いといて…
本当に…その節はありがとうございました!!」
松本 「あの後、涙が止まらなくて親にはビックリされたけど、本当に感謝してます」
「………」
余村 「…泣いた?」
松本 「……!! 泣いたというのは、嶺二?さんにやられた訳ではなく、俺中学時代に良くない出来事があって…だからここに来たんです。」
「…」
松本 「それを思わず嶺二さんに話してしまって…
その時に 「自信持て」 って言ってくれたことが心に来ちゃって…。思い出しただけで泣きそうですよ…!」
「……」
松本 「本当に……ありがとうございました!! 」
「別に」
松本 「でも俺、本当に……」
風間 「はいはい、もう感謝は伝わったって」
天城 「松本くん、元気だね〜」
松本 「すみません! でも本当に! 」
松本は深く頭を下げる
「……やめろ」
松本 「…え? ……でも、」
「…俺は、何もしてねえ。」
空気が一瞬止まる
余村 「……嶺二くん」
「………なんだよ」
余村 「それ、少し間違ってるかもね」
「…は? 俺は当たり前のことを…」
委員長はいつも通りの顔で言う
でも、俺の目をきちんと見てる。
余村 「”何もしてない”って思ってるのは、嶺二くんだけだよ。 」
「……意味わかんねえ」
松本 「……嶺二さん、俺…本当に助けられました。
あの時、止められなかったらまた同じ事になってたかと思います。
……だから、本当に…ありがとう、ございます。」
「………」
俺はそいつから目線を外した
俺はただ殴っただけ。
こいつを助けたいと思った訳でもない。
…この学校の言い分を思い出しただけだ。
「……」
松本 「…」
……なんでこいつは、まだ頭を下げているんだ。
風間 「……青春だな〜お前ら」
葛西 「…良かったね、嶺二くん」
委員長だけ少し間を置いて軽く言う
余村 「………嶺二くんってさ、”助けたっていう自覚”がないんだね」
「…は?」
余村 「でもそれさ、少しだけ危ないかも」
「…何で」
余村 「……それはね、自分が何もしてないって思ってる人ほど…ちゃんと、誰かを変えているから。」
「……意味わかんねえ」
余村 「今はそれでいい。でもいつかちゃんと、よく分かる日が来ると思うよ」
松本 「………」
…まだこいつ、頭を下げ続けたのか。
……
その瞬間、
「……やめろ…」
口から勝手に言葉が出てくる
…まただ、
……これ、前も勝手に…
一瞬だけ俺の頭の中に映像が流れる
暗い部屋 誰かの声
【 お前のせいだろ 】
別の声
【 何も出来ないなら…お前なんて、友達にならなければよかった…! 】
「……っ…」
なんで……
…息がしづらい
「……っは…」
喉が詰まる
内容が頭に入ってこない
葛西 「…! 嶺二くん!!」
葛西が俺のところに駆け出してくる
風間 「おい、お前…顔真っ白だぞ」
「……っはあ…は…っ……」
余村 「……! 嶺二くん、落ち着いて。」
天城 「嶺二くん、僕達がいるから大丈夫。」
周りの声が遠い
近いのに、遠い。
うるさい、うるさい…
やめろ… 見て欲しくない…
「……別に……なんでも、ねえ……」
無理矢理言葉を押し出す
松本 「…すみません、大丈夫ですか、嶺二さん…!」
「……」
違う、お前のせいじゃねえんだ。
でも今は……
? 「…大丈夫っすか!! …葛西先輩! この子、喘息の発作のようなものが…!!」
「……」
…誰だ……こいつ…
葛西 「よく来たね、水持ってきて」
? 「はい!」
松本 「嶺二さん…すみません、俺…感謝言いすぎました」
松本が俺の背中を撫でてくれている
? 「持ってきました!」
葛西 「ありがとう、佐原くん」
佐原…? 聞いたことねえ名前…
佐原 「大丈夫っすか…?」
葛西 「水飲んで。」
俺はゆっくり水を飲み、少し落ち着いた
余村 「…葛西くん 佐原くん、ありがとう」
佐原 「当たり前っす! これでも俺、”保健委員”なんですから!!」
保健委員……
委員長以外にもいたのか…
余村 「……さっきはどうしちゃった?」
「……俺でも…分かんねえ。」
余村 「そっ───」
「………でも」
俺は委員長が言う前に言葉を発する
「…たまに…こうなるんだ。
気にしないでほしい」
委員長は少し黙ってから言った
余村 「…そっか、分かったよ。その時はまた葛西、お願いね」
葛西 「……分かった」
風間 「………まーじで学校だりーー。」
余村 「校長に言っちゃおうかな〜」
風間 「勘弁して下さい。」
空気が変わる
俺は何故か安心している
松本 「嶺二さん! 教室まで案内しますよ!」
「…必要ねえ」
松本 「同じクラスですよ?」
「お前なんで知ってんだよ…」
松本 「見てましたから!」
余村 「……」
こいつ…本当にうるさい。
余村 「じゃあ嶺二くん! また後でね!」
「………ん」
松本 「ありがとうございました!!」
松本がまた委員長に頭を下げる
……
本当、元気なんだな。
────────────────────
風間 「…なあ余村」
「ん〜?」
風間 「……アイツ、急にどうしたんだ?」
「……」
…確かに、初日から違和感は感じてたけど、まさかあそこまでは思わなかったな。
多分…もうそろそろ嶺二くんにも……
「…少し、引っかかっちゃっただけだよ。
……きっとね」
葛西 「……嶺二くん、大丈夫かなあ…」
葛西くんが心配そうに遠くを見つめる
白宮 「…確かに、あの調子だと……」
天城 「……そうだよね…心配だよ流石に」
次々とみんなが嶺二くんへの心配の声を上げる
風間 「でも俺、少し思ったのが」
白宮 「なんですか?」
風間 「…あいつ、あの調子でも涙が一粒も出なかったんだよ。…普通は出るだろ?涙の一粒くらいは」
「……」
確かに、僕もその違和感はあった。
考えないようにしてたんだけどな……
「……嶺二くん…あの子に似てる。」
風間 「…」
葛西 「…」
天城 「……」
僕は思わず、口に出ていた
「…! じゃあ、生徒会のみんなで嶺二くんを支えよう」
風間 「…! そうだな、支えよう」
葛西 「……うん…水と絆創膏、ガーゼはいつも持っとくようにするよ。」
白宮 「僕もできるだけ一年教室に行きます」
天城 「僕も〜、葛西くんを早く呼べるように行くね」
「みんなありがとう!」
皆が皆、嶺二くんの為に動いてくれてる…!
……
ちゃんと愛されてるんだよ って事を、嶺二くんに伝えてあげたいなあ……
コメント
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うわ、第7話、すごく良かったです……。嶺二くんが「何もしてない」って言い張るのに、周りはみんな「ちゃんと助けたんだよ」って伝えてくれる。そのズレが切なかったです。特に委員長の「自分が何もしてないって思ってる人ほど、ちゃんと誰かを変えている」って言葉、すごく響きました。あと、急にフラッシュバックみたいなのが来て息苦しくなるシーン、描写がリアルで胸が締め付けられました。保健委員の佐原くんがパッと動けたのも良かった。生徒会みんなで嶺二くんを支えようとする空気、温かくて好きです。