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水虹ひにゃ@たま戦隊
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鈴
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朝、目を覚ましてアジトの部屋に入ると、ぺんちゃんがひとり、何か考え込むように俯いていた。
「あ、おはよ。ぺんちゃん」
声をかけると、ぺんちゃんははっと顔を上げる。
「……ん? あっ! かなかな!! おはよ!」
その笑顔の奥に、やっぱり何か抱えている気配がある。
でも「何か抱え込んでる?」なんて聞いたところで、きっとはぐらかされるだけだろう。
あ、そうだ。こういうときは、あの方法でいこう。
「……ねぇ? かなかな、さっきの聞いてた……?」
あぁ、ぺんちゃんは本当にかわいい。
師匠って柄じゃないのに、みんなのために頑張って、全部ひとりで背負おうとしてしまう。そんな不器用な優しさも、抱え込んでしまう性格も、全部好きだ。
「ううん? 何か言ってたの?」
そう答えると、ぺんちゃんはほっとしたように肩の力を抜いた。さっきまでの緊張した表情が、ゆっくりほどけていた。
実際、僕には何も聞こえていなかった。
でも、、きっと自分を責めるようなことを言っていたんだろう。
その瞬間、胸の奥でひどく冷たい感情が顔を出す。
あぁ。僕はつくづく思う。自分は本当に、最低な人間だ。
だって、ぺんちゃんが抱え込んで壊れそうな状況を、心配するんじゃなくて。
その壊れそうな顔を、もっと見たいと思ってしまうのだから。
「ねぇ、ぺんちゃん。抱え込んでるものがあるなら、僕に話してほしい」
そう言いながら、そっとぺんちゃんの手を握った。
優しい言葉をかけているけれど、本当はぺんちゃんを自分以外の誰にも相談させたくないだけだ。
ぺんちゃんのことは僕が一番知っている。
涙もろいところも、おっちょこちょいなところも、誰よりも人のために動こうとするところも。
全部、全部知っている。
だから、もしぺんちゃんが誰かに頼ろうとしたら……その瞬間を想像するだけで、胸の奥がざらつくほど腹が立つ。
「……っ!」
ぺんちゃんは小さく息を呑んだ。
「かなかな……おれ、師匠なんか柄じゃないよ……」
「おれがこんな立場だったら、みんなに迷惑……かけちゃう」
泣きそうな声だった。
言葉がところどころ途切れて、必死に涙をこらえているのが分かる。
僕はそのまま、ぺんちゃんを抱きしめた。
「うん、大丈夫だよ。ぺんちゃんは十分、役に立ってる」
「っ……かなかな……」
僕の腕の中で、ぺんちゃんが上目遣いに見上げてくる。その瞳はうるうるしていて、今にも涙がこぼれそうだった。
かわいい。かわいい。かわいい。かわいい。
胸の奥で、何度も同じ言葉が反響する。
あぁ……こんな僕に好かれてるなんて、ぺんちゃんは本当に可哀そうだ。
でも、絶対に離さないからね。
コメント
3件
愛重めなのめちゃくちゃ好きです😭💗、あの出来たらで大丈夫何ですけど、🎲🔫🍤出来ますかね、🙏 本当に月夢さんのお話大好きです😆🫶🏻
第8話読了!かなかなの歪んだ独占欲、怖いけど好きだわ…「壊れそうな顔をもっと見たい」って内心で言い切るところ、ゾクッときた。ぺんちゃんの泣きそうな顔を「かわいい」で塗りつ♡♡♡感じ、かなかなのヤバさが滲んでて最高だった。月夢さん、この二人の危うい関係性、めっちゃ刺さります🔥