テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

超短編小説集

一覧ページ

「超短編小説集」のメインビジュアル

超短編小説集

1 - 天国と地獄ってあると思う?

♥

4

2023年11月13日

シェアするシェアする
報告する

「天国と地獄って存在してると思う?」

鈴木が乾いた唇を開いた。

「………さぁ?」

俺は冷たい返事をする。

鈴「悪いことをしたら地獄に行くとか、良い行いをすれば天国に行けるとか言ってるけどさぁ…。」

「だからなんだ。俺の気を散らさないでくれ、勉強中だ。」

鈴「まぁそう言わずにさ、どうなの?」

「ないな。俺はそういう系統の話は信じないタイプなんだ。」

放課後の教室にオレンジ色の光が差し込み、心地よい温もりの日差しを浴びながら、俺はぶっきらぼうに返事を返した。

鈴「まぁ、あるとしたら君は地獄に行くだろうねぇ。」

「理不尽な。大体お前も俺のテストカンニングしたりとか俺の金勝手に借りt「ストーップ、悪かった悪かった、僕の方が悪人さ。」

俺の言葉を遮るように鈴木は言ってきた。

はぁ、こういうところがこいつの悪いところなんだが……

鈴「でもさ、生きるためにやる悪はしょうがないじゃないのかな?」

俺はペンを置き、この悪人の無駄話に付き合ってやることにした。言っておくが、勉強に飽きてきただけだ。

「それは人の見方によるな。それしか方法がないのだから仕方ないと思う優しいやつもいるし、他の方法があるだろうと思う心の狭いやつもいるだろうな。」

鈴「君はどっちなんだい?」

「俺は……。」

ここで俺は口を止めてしまった。正直、どちらでもあると思ってしまったからだ。確かに、切羽詰まってる状況なのだから仕方のないことかもしれない。だといって悪事を働いていいわけでもない。もしそんな状況に陥ってしまったら、俺はどうするのだろうか。

鈴「話してたら飽きちゃったよ、この話はおしまい。」

「はぁ?」

そうだった。鈴木はこういうやつだった。

ガタンと椅子を鳴らし、立ち上がった鈴木は颯爽と教室を出ていった。

「バイバ〜イ」と言いながら。

はぁ…と自然とため息が出てしまう。鈴木と無駄話をしていたせいか、日がかなり傾き、オレンジ色の光がさらに濃くなり、太陽は赤に近い色の光を放っていた。

時計の針は午後5:30を指していた。

loading

この作品はいかがでしたか?

4

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚